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経済事情
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「なんだったんだ……」
昨日登った階段を下って行くと、カナタが何やら作っている。
「おお、ユア、おはよう。」
「おはようございます、カナタさん。」
「上でドタバタしてたけど大丈夫?ロラン、寝起き悪いから大変だったでしょ?」
ユアは苦笑いしながら頷く。
「ご飯、良かったら先に食べてて。」
「ありがとうございます。」
ユアはロランと顔を合わせて食べるのが何となく恥ずかしくて1人で先に食べることにした。
メニューはベーコンエッグにサラダ、パンというシンプルなものだったが、ふと疑問に思いカナタに話しかける。
「ハイドラには、養鶏場や養豚場もあるんですか?」
「いや、無いよ。ベーコンや鶏卵は地上からの輸入品。」
カナタ曰く、実はかなり昔から地上との貿易はあるらしい。
輸入品は肉や卵、それらの加工品等が主で、輸出するのは色々な場所で採れる魚だそうだ。
ハイドラは一定周期で動いている訳では無いが動力源が少し特殊らしく、決まったけ操作をするとその場所まで動いてくれるらしい。
だから毎回場所を変えながら肉と魚の交換をするらしい。
「その取引の周期が三ヶ月に一度なんだよ。丁度君がハイドラに入ってきた日が取引最後の日だったって訳だ。」
地上と海中でそんな取引が行われていた事など全く知らなかった。
ベルやアルカナから沢山の知識を教えて貰っていたけれど、陸と海中に繋がりがあることは教えられなかった。
でも、ベルもアルカナもハイドラへの行き方もそのための小型潜水艇も持っていた……。
「そう言えば僕はね、ユア、地上に行ったことがあるんだ。」
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