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Vivre dans la révolution~革命に生きて
小型ポンパドゥール夫人・ソフィー
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「ディディエ!」
「ソフィー!?」
ディディエはびっくり仰天。
「こんな遅い時間に一人で出歩くなんて非常識極まりないだろう!?」
ディディエはソフィーに説教するも、聞く耳持つわけがない。
ソフィーは代々貴族・政治家の一人娘。いわば、ブルジョワ家庭と言っていいだろう。
ルイ15世の愛妾と言われていたポンパドゥール夫人こと、ジャンヌ=アントワネット・ポワゾン(Jeanne-Antoinette Poisson, marquise de Pompadour.1721.12.29-1764.4.21)の小型版の容姿を兼ね備えている。
「ちょっと、用事があったのよ。そんなことはどうでもいいわ。ディディエとこんなところでばったりと出会えるなんて、神様のお導きかしらね」
偶然じゃないだろう、これは。なんだか、怪しい怪しい。
「いつになったら、わたしとデートしてくれるのよ?」
「相変わらずだな。僕は君に構っている暇なんてないんだ!」
ソフィーの父シャルル=アンリ・ルジュリーは、ポンパドゥール夫人の父フランソワ・ポワゾンとは同じ銀行員で同僚でもある。
シャルル=アンリとフランソワとは良きライバル同士で親友でもある。
ソフィーはいわば、世間や苦労も知らない温室育ち。
「ねえ・・・お父様・・・ディディエとお近づきになりたい・・・お父様のほうからお願いできないのかしら・・・」
ソフィーの我儘は、いとも簡単に通ってしまう。
******
ディディエは一刻も早く、ソフィーから離れたかった。
「ソフィー。早く、家に戻れよ。女の子なんだから、危ないぞ!今、とっても物騒なんだからさ」
「何よ!付き合い悪いじゃない!」
ソフィーは逆切れして、ディディエの元から去っていく。
「あ~怒ると怖い・・・ル=バさんとこの妹君のアンリエットはそれに引き換え、控え目だろうな・・・」
ディディエは自分の部屋に戻る。
「C'est moi....」
(ただいま・・・)
「おかえり、ディディエ」
母・クロエがディディエを出迎えていた。
クロエは貴族の家の料理人として働いていた。そこで、医者のニコラと出会い、結婚した経緯がある。
「父さんはまだ戻っていないの?」
「今日は早く戻るんじゃないのかい?ティエリもそろそろ戻ってきそうだしね」
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