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Vivre dans la révolution~革命に生きて
Histoire principale,2
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二週間の教育実習期間が過ぎて、ルイは大学に戻った。
ほどなく、大学を中退した事実を担任のメクセスからその事実を告げられた。
「自主退学した」
******
「はじめまして。ディディエ・メンディーといいます。来年、大学進学予定ですので、こちらの校内見学は可能でしょうか?」
「サン=ニコラ・カトリック・オラトリオ会付属学校のメンディー君だね?案内しよう」
学長からすぐ許可をもらい、校内見学をした。
大学の敷地内には、荘厳たる聖堂もある。
大学近辺に行って、そのついでに、ノートルダム大聖堂を観光しよう。
一通りの学校見学が終わり、大学を出た。
いよいよ、最後の学校生活がスタートしようとしている。
新学期を迎え、ディディエはランスの街並みを歩いていた。
未だに、残暑が厳しい感じがしていた。
「・・・なんだか蒸し暑い・・・」
ハンカチで額の汗をぬぐいながら歩いていた。
「ディディエ!」
ルイに声をかけられたディディエ。ルイは上着を脱いでいた。
「サン=ジュストさん、ご無沙汰しています」
「久しぶりだな、ディディエ。来年は大学進学だろ?」
「これからは、準備に余念がないですね。進路は医学部か法学部を予定しています」
「医学部と法学部とはかなり、かけ離れてるな」
「ウチは代々医者の家族に生まれたから、父から医学部進学を厳命。だけど、僕の理系の成績では少し厳しいかな」
「どっちにしても、今後は準備で大変だろ?俺が個人授業を受け持ってやろうか」
(メクセス先生は、サン=ジュストさん、色々と大変な経験をされた、と言ってたな。すでに、弁護士資格を取得して、政治家の道を歩んでいるみたいだし。ロベスピエールさんの秘書でもあるし。こんな有り難い、ことないな)
「易しい言葉で、か・・・」
流石、易しい言葉。解りやすい・・・
しかし、その個人授業を機に、ディディエの運命がさらに動く、というきっかけにもなった。
来月からは、週三回は学校で補習授業が行われる。
ピエールからも数学を教わったりしていたこともあった。
ピエールは理数系男子と言われていて、学業・運動神経は万能のハイスペック。
土曜日日曜日は、ルイの個人授業が執り行われる。
ディディエの成績は特に悪くはなかったが、理数系は少しばかりイマイチだった。
そんなこともあり、医大生である兄ティエリに理数系を教えてもらっていたことも。
「あ、ここだな」
ティエリは最愛の弟ディディエの弱点をすぐ見抜いていた。
「取りあえず、人並み程度にすることが先決だろう」
その甲斐あってか、理数系の成績はまずまずとなった。
*****
学校帰り、ランスの街並みを歩いていた。
ルイがディディエと同じ年頃の女性と一緒に歩いている女性を見かけた。
彼女の名前こそ、アンリエット・ル=バ。フィリップ・ル=バの妹だ。
恐らく、婚約者だろう。
翌日、ピエールから詳しいことを教えてもらうことができた。
「彼女はアンリエットだ。二人はまんざらでもないだろう。もうすぐ、結婚も近いんじゃないのかい?アンリエットに手を出すべきじゃないぞ。ルイは怒ったら怖いからな」
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