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Vivre dans la révolution~革命に生きて
Night and Day...
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ルイとディディエは気まずくなる。お互いに目線を合わせなくなっていた。
バスティーユ襲撃の二年前・・・
ルイの部屋を訪れたとき・・・行方をくらませた・・・
ルイとの日々を封印して、落ち込みかけた成績を持ち直して、パリ大学に入学したディディエ。
このままだと、自主退学になりかねない。
そんな二人を心配しているピエール。ルイも何やら、隠し事をしている・・・?
「ルイ・・・?僕が話を聞いてやってもいいぞ?僕とルイ、二人だけの秘密にしたうえで」
「ピエール・・・?」
「・・・ディディエと・・・何があったのか・・・?まさか・・・?」
「何を想像しているんだ、ピエール!?おまえには関係のないことだろう!?」
「ルイ!?」
ルイは怒り心頭でピエールから去ろうとする。
「ごめん・・・」
*******
幼少期からピエールとルイはずっと一緒にいてた。
ブレランクール地方、片田舎。
「10年たっても、ずっと友達でいような」
「いや、10年たってもずっとだ」
二人は生涯の友情を誓った。
喜びも悲しみも一緒に分かち合っていた。
ルイたちが10代最後になるとき。ピエールはそれ以上の思いをいつしか抱いていたようだ。
バスティーユ襲撃で、時代が二人を翻弄していた。
フランスを立て直すべく、様々な犠牲を払った大鉈を揮ったルイの発言。
王政が廃止、共和制が敷かれたフランス。
ルイたちの力になりたい。愛するフランスのためなら・・・数学者・物理学者・天文学者の夢を諦めてまでも・・・
『ピエール。物理、数学は満点じゃないか!?おまえ、苦手科目はないんじゃないのか?』
『ルイも悪くないだろう?君だって、ラテン語、哲学は満点じゃないのか?僕は将来、物理学者になりたいんだ。イギリス人のアイザック・ニュートンのフランス人のように』
『天文学者はガリレオ・ガリレイ・・・ピエールなら絶対になれる。俺は・・・小説家になりたい・・・』
『ルイ、君には僕がいるだろう』
ルイーズ・ジュレとの悲恋。ルイより2歳年上。
幼いとき、ピエールたちと遊び惚けていた。
ルイが19歳になるとき、ルイーズにプロポーズした。
しかし、ルイーズの父は二人を容赦なく引き離した。そして、ルイーズはフランソワ・トランと結婚。
両親の愛も知らずに育った幼少期・・・それでも、ルイーズたちと仲よく遊んでいた。
そして、ルイーズとのほのかな恋も。思春期には、靴屋の子供の代父・代母をつとめた。
『未来の花婿・花嫁に乾杯!』
『HEIN??』
何が何だか理解しかねていたルイとルイーズ。
幸せいっぱいだった。しかし、それを知ったルイーズの父親はそれを許すわけがなかったのだ。
******
1787年・・・カトリック・オラトリオ修道会付属学校の礼拝堂で・・・
ピエールとルイ。
『ルイ。元気そうでよかった・・・』
『・・・』
ルイはぎこちない。
『ルイーズと引き裂かれ、傷心だったのに・・・』
『同情しているのか?同情は要らないぞ』
『同情しているんじゃない。アンリエットと婚約間近じゃないのか?あの娘の家庭教師をやっていて、いつしか・・・?』
『・・・止めてくれよ・・・』
『ルイ・・・』
ピエールはルイの輪郭を静かに掬いながら、口づけを仕掛けてきた。
『さて・・・礼拝堂でお祈りして帰ろうっと・・・』
ディディエがロザリオをもって、礼拝堂にやって来た。
礼拝堂のドアが少し空いている。
『・・・チュイリエ先生・・・サン=ジュスト先生・・・?』
ディディエは気まずくなり、礼拝堂の内部に入ることなく、立ち去ろうとしていた。
自分には関係のないこと・・・
それを見たルイは・・・
『・・・ピエール・・・まずいところを見せてしまったようだ・・・』
*****
作者yunaより。
ルイの大親友ピエール目線で見たルイ。
ブレランクール地方時代からの幼馴染で大親友。頭脳明晰で優等生。
幼いときからずっと、ルイの傍にいた・・・しかし・・・ディディエとの関係に引っかかって・・・
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