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Vivre dans la révolution~革命に生きて
粛清の嵐~ダントンの遺言
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その頃、パリ大学で・・・
「ダントンさんをあれほど慕っていたからな・・・オルレアンは・・・」
「ダントンさんにご馳走になった翌日、食いすぎた、などと言って
た・・・。ダントンさんってお喋り、女好きだとか・・」
『夕べ、ダントンさんのゴチで食いすぎた。流石、胸焼けするよ』
「ダントンさんのお喋りと、オルレアンの噂話好きといい勝負だった・・・」
その日は午前中で授業は終了したのだ。
ジャン=フランソワがギョームになにやら、伝言をしていた。
ルイ16世の処刑後、最高顧問側近を退任後、パリ大学・ランス大学の社会学部の客員教授として就任した。
「もし、オルレアン君をみかけたら、伝言してほしい」
ディディエたちはリュクサンブール公園へ向かった。
その日は、いい天気だったので、昼食食べるのに絶好の機会だ。
もしかして・・・オルレアンはここにいるに違いない・・・
「オルレアン!?」
ディディエたちはオルレアンに近づいた。捕まえるにもそう時間はかかるわけがなかった。
「やっぱり、そこにいたんだ・・・」
「・・・・」
オルレアンは虚ろな目をしていた・・・
かなり、目は泣きはらしていたようだ・・・。
ギョームはオルレアンにジョルジュからの遺書を手渡した。
「これ、ダントンさんからの遺書だ。父さんが・・・こう言っていたんだ・・・。ダントンさんのためにも、遺志を継ぐためにも、精一杯生きて、ダントンさんに負けないくらいの立派な政治家になるべきだ・・・って・・・」
「ダントンさんは、俺の分まで生きてくれ!そして、俺を超えるくらいの政治家・弁護士になれ、と、遺言を残していたんだよ。それと、ダントンさんからの遺書だ。俺が死んだら渡してくれ、って言い残していたんだ」
ジョルジュからの遺書を読んだオルレアン。
『権力に争いに敗れただけだ。俺たちは罪人として処刑されるのではない。決して、俺たちを処刑した奴らを恨むんじゃないぞ。ディディエと一緒に未来のフランスを担え』
オルレアンは堰を切ったかのように泣いていた。
涙は止まらなかった。
そして、誓った。
「ダントンさんのためにも、未来のフランスのためにも、立派な政治家を目指す・・・」
ジャコバン党が粛清した、と言われていたが、粛清前から対立が絶えなかった。
マクシミリアンは内心、良心を痛めていた・・・。
カミーユとは北部アラス時代からの幼馴染であったから。
しかし、ルイはカミーユに対して、同情はするわけがない。
後日、ジャコバン党でいつものように、研修が執り行われる。
前回と同じメンバーだった。
オルレアンは悲しみから立ち直り、いつものように、積極的に発言するなど張
り切っていた。
ルイはオルレアンに声をかける。
「元気になったか?」
「大丈夫ですよ」
オルレアンは何もなかったかのように、元気にふるまっていた。
*******
作者yunaより。
ダントンは死の間際「マクシミリアン、次はお前の番だ」と言い残していました。
しかし、ロベスピエールを憎んで言い放った言葉ではない、と真意をオルレアンに言い残していました。
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