アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
Vivre dans la révolution~革命に生きて
激しい雨
-
激しい雨が降ってきた。
行き交う沢山の馬車。
その日、デュプレイ家での食事会。
そう、マクシミリアンがエレオノールと正式な挙式の日取りをしていた。
モーリス・デュプレイは開口早々。
「マクシミリアン君。エレオノールを傷物にしたら、わたしが承知しない」
「あ~、デュプレイさんは怖い」
マクシミリアンは苦笑いをしていた。
「まあ、お父さんったら」
隣にはエレオノールが笑っている。
「いよいよですね、ロベスピエールさん、おめでとうございます。素敵な家庭を築いてください」
「メルシー、ディディエ。君の来ている服、凄くいいね」
デュプレイ家には、エリザベートとフィリップ夫妻、アンリエットも来ていた。
ジャン=クサヴィエも偶々、パリに赴いていた。
「ミシェルほどの腕はないけれど、僕なりに料理をさせてもらうよ」
クサヴィエは喜んで、マクシミリアンとエレオノールのために心を込めた料理を振る舞っていた。
早く部屋に戻らなきゃ・・・
ディディエが乗り込もうとした馬車は生憎、故障した、という始末。
「ムッシュー、歩いたほうが早いですぞ」
途中でディディエは降ろされる羽目に。
当然、ずぶ濡れ状態。
追い打ちをかけるかのように、雷が鳴ってきた。
「わあ・・・雷、嫌いなのに・・・」
おまけに、暴走する馬車がディディエに泥水を容赦なくかけていった。
とばっちりにあった。
この服は、国王ルイ16世の男子時代のおさがりのものなのに。
どこかで雨宿りしよう。
だけども、雨は止む気配はない。雨は激しく降るばかり。
「ディディエ?」
「ルイ?馬車を途中で降ろされたんだ。馬車の車輪が外れたんだ」
ルイもびしょ濡れ状態だ。帽子をかぶっていたものの。
その日、ブレランクールに帰っていた、という。
「それなら、俺について来い」
ディディエはルイの言うことを素直に聞いてついて行った。
*******
ルイの部屋。
雷は一向に収まる気配はない。稲光も・・・
落雷が襲ってきた。
「ふぅ・・・それにしても、雨は止む気配はないだろうな・・・」
ルイは帽子を外した。
やはり、激しい横殴りの雨のため、帽子は役に立つわけがない。
「ディディエ、濡れているのを脱ぐといい。この通り、俺もびしょ濡れだ」
ルイは上着を脱いでいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
58 / 71