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信じること。5
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人生で初めての本当に愛する人への心からの告白。
それを終えた俺の心臓は棚木くんにも伝わっているほど速く中々おさまらなかった。
「颯斗さん心臓速い…。」
「棚木くんも人のこと言えないから…。」
お互いの間に隙間のないほど抱きしめあっているから顔は見えないが、棚木くんは泣いているのか少し声を震わせながらからかってくる。
そんな顔を見られたくないのか俺の肩にグリグリと頭を押し付けてくる棚木くんが可愛くて仕方がないのだが、多分今の俺は気持ち悪いほどに頬が緩み切っていると思うから顔を上げられても困ってしまう。
俺達はしばらくその状態でお互いの体温だけを感じていた。
人と付き合うことなんて俺には関係の無いことだと思っていたけれど、いざ実際に起きてしまうと今が夢なんじゃないかと何度も思ってしまう。
次目が覚めた時には隣に彼は居ないかもしれない。
なんてことを考えてしまうが棚木くんの温もりを感じればそんな考えはすぐに消え去る。
それと同時にこの温もりを絶対に手放さないと心に誓った。
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