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番外編2-5 実家に行こう。
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お母様の笑った顔にはどこか颯斗さんの笑顔の面影があって、親子なんだなぁと感じられる。
「あれ、今日は静かなんだな沙耶香。」
俺とお母様のやり取りを横で見ていた颯斗さんが口を開いたと思えば、言葉を向けた相手はどうやら妹さんのようだ。
「うるさいわねー。あ〜こんなカッコイイ人が来るならもっとマシな服装してたのに〜!」
「相変わらず面食いだな。」
「顔だけじゃないわよ〜!お兄ちゃんなんかと一緒にいるなんて良い人に決まってるじゃない!」
「おいどういう意味だよ。」
「もう!2人ともやめなさいな!沙耶香はきちんとご挨拶しなさい!」
お母様の一喝ですぐに大人しくなる2人。
子供っぽい颯斗さんが見れて少し満足したし、自分自身が兄妹喧嘩なんてしたことがないので、新鮮で見ていて楽しいと思ってしまったのは内緒だ。
「はぁ〜い。笹倉 沙耶香 大学1年生です!
修さんよかったら連絡先交換しませんか〜?!」
平々凡々な大学生活を送っていた俺は、女子大生にいきなりそんなこと言われるとテンパってしまう。
今どきの大学生のノリが全然分からない…
「やめろ沙耶香。困ってるだろ。」
「え〜修さんお願い!」
「えーと…沙耶香ちゃんの気持ちは嬉しいけど、俺の連絡先なんて持ってても何の得にもならないと思うよ…。」
俺の言葉を聞いて沙耶香ちゃんの動きが止まった。
え…俺もしかして何か不味いこと言った…?
もしかしてちゃん呼びか…?
26歳の男からのちゃん呼びはセクハラに入る…?
「…って…。」
「え…?」
1人でやらかしたと思って焦っていると、止まっていた沙耶香ちゃんが何かを呟いた。
「ねぇお兄ちゃん聞いた?!?!修さんが沙耶香ちゃんって呼んでくれた…!」
よかった…ちゃん呼び、ダメじゃなかったみたいだ…。
そんな興奮する沙耶香ちゃんを見て颯斗さんはため息をついていた。
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