アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
おなじ話*曲パロ*utsho*シリアス
-
シャオロン視点
「なぁ、シャオちゃん・・・」
そう俺の名を弱々しく呼ぶ大先生に目を向ける
「どうしたん?」
そう言うと大先生はまたも弱々しく口を開く
「なぁ、シャオちゃん、どこにおるん」
今にも泣きだしそうな大先生之声に胸が締め付けられる
「窓の傍におるで」
そう答えるも未だに泣きそうなまま大先生は次の言葉を紡ぐ
「何をしとるん?」
「なんにもしてへんよ」
「ねぇ、そばに・・・来てや・・・」
とうとう涙を流しだした大先生は嗚咽を合間にそう紡ぐ
「今行くから、待ってや」
そう言い大先生に寄りかかるようにして座り込む
それでも未だ嗚咽を漏らし続ける大先生にこちらまで泣きそうになる
けれどそれをぐっと堪える
ここで俺まで泣いてしまっては元もこもないから
─────────────────・・・・・・・
「なぁ、シャオちゃん、どこにおるん?」
昨日と同じように大先生は弱々しく問いかける
「大先生のそばに居るで」
「なにを、見とるん?シャオちゃんには今何が見えてるん?」
「大先生の事見てるで」
「なぁ、俺を置いて・・・どこへ行くん?」
また流れ出す涙を止めたくて
ただ拭いたくて
けどそれは俺には出来へんから
ただ言葉を紡ぐ
「どこにも行かへんよ、ちゃんと大先生の傍におるで」
それからじっと大先生を見つめる
けれど大先生の瞳に俺は映らない
いつだってそうだ
そう、これも全て同じ
同じ話なのだ
──────────────────・・・・・・
「なぁ、シャオちゃん、どこにおるん?」
弱々しい声は今日も問いかけてくる
「隣の部屋におるで」
「なぁ、何してるん?」
「手紙を書いてるんやで」
「ねぇ、傍に・・・来てよ・・・」
また泣きながらそううったえてくる大先生に胸を締め付けられる
「ごめんな、そろそろ行かないけんねん」
「また、話を・・・しようや・・・なぁ、シャオちゃん」
それから大先生は俺を
俺の写真を見つめた
それから泣きながら笑った
その姿は酷く痛々しく、俺の歩みを止める
「なぁ、シャオちゃんは、笑っとる俺が好きって言うたやろ、やからちゃんと笑うから、やから、戻ってきてや」
その言葉は悲痛に満ちており、大先生がどれだけきずついているかを物語っている
それでもこれ以上ここに居る訳にはいかなくて、口を開く
「さよなら」
「なぁ、シャオちゃん昨日久々に夢見たんやで、シャオちゃんと、シャオちゃんとイチャイチャする夢やで」
そう言い儚い笑顔をうかべる
ああ、そんな苦しそうな笑顔を見たら消えられへんやないか
「さよなら」
もう一度小さくそう呟く
「なぁ、シャオちゃん、俺、1人は嫌や、シャオちゃんが居らんとダメなんやで」
ああ、こんなことを言われたらもうさよならなんてどきないやないか
そんなことを思いながら大先生を優しく抱きしめる
今度はさよならではなくごめんねを呟いた
結局俺はまた大先生から離れることが出来なかった
そう、結局はまた同じ話
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
2 / 7