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「……え?」
今バカって言った?
「お前は本当にバカだな」
また言った……バカって……
「バカバカ言わないでよ……傷つく……」
そう言うと涼ちゃんは俺を抱きしめた。
「ごめん。でもお前は頑張りすぎだ。もう我慢しなくていいから、泣いていいぞ……」
「何それ……意味わかんない……」
でも、『泣いていい』という一言で……
「ありがと……涼ちゃん……」
今まで我慢していたものが一気にあふれ出して盛大に泣いてしまった。
あれからの涼ちゃんは俺の体質のことは触れず、今まで通り接してくれてる。
まぁ俺が気を遣わずに今まで通り接してほしいと言ったからって言うこともあるけれど……
でも最近、涼ちゃん元気ない……
それに……
前相席した坂口くんって子の匂いがほんのり香る。
この体質になって嗅覚が敏感になったから何となくわかる。
もしかして2人は体の関係があったのかな……
「……涼ちゃん?最近変じゃない?何かあったの?学食のご飯、いつもなら完食するのにこの1週間、半分も残しちゃって……もしかしてダイエットしてるの?」
「してねぇよ……食欲がないだけ……」
「それに顔色悪い……寝不足?」
「……まぁ……」
それだけならいいんだけど、少し心配……
「ダメだよ?そんな生活してたらいつか倒れるよ?」
「…」
そう言うと涼ちゃんは黙ってしまった。
まぁ確かに俺も発情した後はあまり食欲がなくて寝不足にもなるけど……
あ、そう言えばこの間、高校の数少ないダチから『飲み会行く?』って誘われたんだっけ……
それだけは言っておかなきゃいけないな……
「……涼ちゃん」
「…ん?」
「……今言うことじゃないけどさ、飲み会行く?」
「…本当に今言うことじゃないな……空気読め」
「だって、タイミング逃しちゃうと思ってさぁ!聞かなきゃと思ってたけど、ずっと涼ちゃん変だったから…言いづらくて……」
変だったのもあるけど、自分自身忘れてて……
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