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「それほどでも(照)」
「褒めてねぇ……」
話し込んでいたら日付が変わる時間になっていた。
「そろそろ寝ろ、伊織、俺は帰る」
「え?泊まらないの?」
「俺は仕事がある、染谷行くぞ」
そう言うと清水さんは部屋から出ていった。
寝ろって言われても俺ガキじゃない……
「先生、勝手に泊まるなんて言って良かった?」
「いいよ、今日は空いてるし」
「ねぇ、清水さんって何者?」
「さぁ……俺もあまり知らない。昔から謎な男だったから……」
「へぇ、そうなんだ……」
清水純佑、彼はどんな人なんだろう……
人に興味を持ったのは大学に入って初めてかもしれないと思いつつ眠りについた。
起きると9時頃だった。飲み会は土曜にやったから、今日は日曜。
起きて涼ちゃん家の準備をしていると携帯が鳴った。
「もしもし?景太さん」
電話の相手は涼ちゃんの叔父、石倉景太さんでよく仲良くさせてもらってる。
『突然すまない。梓くん、涼一って今一緒じゃないよな……?』
「はい、どうかしました?」
『たいしたことではないんだが……ちょっと話があって、連絡したら出なくて……』
もしかして涼ちゃんが体調崩したこと知らない……?
「景太さん、涼ちゃんが熱で倒れたんです。それで今日、涼ちゃんの家に行こうと思って……今は景太さんと涼ちゃん、一緒に住んでないんですか?」
『えっ……あー、いろいろ事情があって……』
「そうですか……お昼ごろに涼ちゃんの家に行くんで住所教えてください、あ、景太さんも一緒に行きます?」
『え、いいのか?』
「はい、どうせ行くの一人なんで」
『わかった、住所は後で送る。現地集合でいいか?』
「はい、では……」
通話を切り、再び準備をしていると20分も前なのに、清水さんが来てしまった。
「え、早く来るなんて聞いてない」
「言ってないからな、体調は?」
「大丈夫だけど?」
「そうか……」
「…」
今の会話、何?え、マジ何……?
なんか恋人みたいな会話……?
すごく親しい関係みたいな人との会話だったよね……?
え、え、え?
昨日まで初対面だった人がこんなに近くなるもの……?
一度関係を持っただけで……?
「ありえない……」
ありえないよ、そんなこと……
考えていたら清水さんはさっさと車に行ってしまい、俺はその後を追いかけた。
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