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「りっきいいいいいい!!!」
耳をつんざくどころか鼓膜が破り裂かれるんじゃないかと思うくらい大きい声、というか叫び声。
その声の主に俺はタックルされた。
「退け。邪魔。無理。死ね。カス。」
「ええ…めっちゃ言うじゃん…ツンデレな理樹くんも好きだぞ♡」
「ごめん吐いていい?」
「俺の半径10メートル以内じゃなければいいぞ?」
「わかったお前の頭に吐くわ」
「ごめんやめてマジごめん目がガチなんだよお前」
なんかうるさいこいつは俺の中学の親友、渡辺 怜真(わたなべ れいま)。
バカだけど運動はできるし、バカだけど一応優しいし、バカだけど気が利くし、バカだけど面白いし、バカだけど。
「今なんかバカにした?」
「バカなのは元からだろ。」
高校に上がると同時に、縁を切ったやつも何人かいる。
ていうかむしろこいつ以外皆切った。
怜真は他の奴らと違って素の俺と接してくれていた。
俺の本当の姿を知ってもそれでも何一つ変わらず俺に接してくれた。
多分、俺が今生きてる人間の中で1番好きだと思う。
「今俺のこと好きって思ったろ?」
「思ってねぇ」
「嘘つくなって笑」
「ついてねぇ」
視界の端で怜真の口角が緩んでいることに気づいた。
「何笑ってんだよ」
「ん~?俺も好きだぞ~って思って。」
「キモイ。」
「あ、勘違いすんなよ。恋愛感情じゃねぇからな!!俺はおっぱいがでかくてナイスバディな金髪の姉ちゃんがタイプなんだからな!!」
「…どうでもいいけどここ高校って分かってる?」
「あっ…」
やっぱりバカだった。
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