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「そういう小夜は、どんな仕事をしてるの?」
「おれの仕事こそ、単なる雑用。叔父からどこどこの役所に行って、この書類を提出してこい・・・とか、あとは、ひたすらコピー取りと、パソコンの入力。電話も取らせてもらってないから、おれ、久しぶりにたくさん喋った。」
依頼者は企業が多い。依頼される内容の意味がわからないから、電話は取るなと言われている。
「・・・じゃあ、また会ってたくさん話をしよう。」
嬉しくて、咄嗟にすぐ言葉が出ない。こくこくと頷いて、笑顔を返す。
「風見さん、ありがとう!」
そろそろ帰ろうか、と、飲み物が空っぽになったトレイを持って、風見さんが立ち上がる。そんな時間かと腕時計をみたら、22時を過ぎたところだった。
「え?!こんな時間?!・・・楽しくて時間、忘れちゃいました。」
続いて立ち上がり、風見さんの鞄を持って、出口付近で待つ。
「鞄、ありがとう。」
「いえ、おれが片付けないといけないのに。すみません。」
見上げると、クシャッと頭をかき混ぜられた。
「送ってく。帰ろ。」
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