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ピロン。
会えなかった寂しさから、ちょうど携帯の画面を見ていたら、風見さんから、メッセージが入った。
『おはよう。今朝、もしかしたら電車で会えるかなと期待してたら、全然会えなくて、がっくり。昨日遅くなったけど、ちゃんと起きれた?』
風見さんも残念って思ってくれていた事を知って嬉しかった。
『おはようございます。起きれましたよ。おれも会えるんじゃないかと思って、キョロキョロしてました。昨日はありがとうございました。』
『いや、こちらこそ。楽しかったけど、あんな時間まで拘束してゴメンね。』
優しい人だなって改めて思った。往復で40分、おれを送るために寄り道してくれた優しい人は、その上、おれのことを気遣ってくれた。
『何言うんですか?おれのほうこそ申し訳ないです。色々聞いてもらえて、嬉しかったです。』
『敬語。デコピンッ』
『ウギャ!』
やりとりが楽しくてニヤニヤしてしまう。
『今度は昼間から一緒に遊ぼう!いつが空いてる?』
『おれはいつでも空いてるから、風見さんの良い時に。』
ちゃんと、約束覚えてた。本当に誘ってくれるんだ。
『じゃ、来週の土曜は?』
『大丈夫。』
『じゃ、11時頃に車で迎えにいくから、家で待ってて。昼飯食うから、お腹空かせといてね。』
心がポワッと温かくなった。
『よろしくお願いします!』
『じゃ、仕事始まるから、またあとでね!』
『お仕事頑張って!』
嬉しい。土曜に風見さんと会えるんだ。
最後に送ったメッセージが既読になったのを確認して、携帯を鞄にしまう。
「小夜ちゃん、いい事あったでしょ?」
事務のおばさんから指摘されてしまうくらいニコニコしていたみたいで、慌てて表情を引き締めた。
いけない。仕事に集中、集中!!
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