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はにかむ様子が、いとおしい。
新調したって。今日のために、新調したって言った。
俺、自惚れても良いのかな?普通の友だちと一緒に遊びに行くからって、服なんて新調しない。ヨレヨレだろうが、一切気にせず出かける。
俺と出かけるからって、準備してくれたんだ。
そう思うと、じんわりと胸が熱くなった。
しかも、俺の好きな色の服。たまたま偶然なのかもしれないけど、俺好みの爽やかコーディネイト。小夜の涼しく刈り上げた襟足に、濃い色の緑のシャツ。白の足首が見える短めの丈のパンツに、スニーカー。
小夜に似合っていた。俺とのデートのための服なのだ。
これは、俺、頑張んないといけないな。
「ところで、風見さん。これからどこにいくの?」
「今日はね、小夜のために王道の観光コースを考えてマス。」
おうどうの観光コース?
「そう。小夜、こっちには7月に来たばっかりだろ?あんまり普段から出歩かないみたいだし、今日はこっちの事を知ってもらうための観光にしようと思って。」
「う、嬉しい!おれ、全然観光してない!」
「やっぱり?良かった。」
そういうと国立がんセンターの近くの駐車場に車を入れた。エンジンを止めると、小夜に、ニヤッと笑いかけた。
「まずは腹ごしらえ!築地に行くぞッ!」
やった!築地だ!!
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