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・・・びっくり、した。
どうしたら良いのかわからなくなって、荒く息継ぎする。
なんで、呼吸がこんなに落ち着かないのか。なんでドキドキが止まらないのか。
風見さんが心配してくれて、おれのおでこや頬を触って、熱中症じゃないか・・・熱くなってないか触ってくれるけれど。
それさえも、なんだか・・・背中の奥が震えて、かえって何か違うものが生まれてきそうな、危険な感じがして。
触ってくる右手をギュッと握って動かないように、おれの胸の位置で固定した。
・・・触って欲しいけど、触ってもらったら困る。
あぁ、おれ。どうしよう、風見さんの事、好きになっちゃったんだ。
そういう普通の友だちとは違う意味で、キス、して欲しかったり、抱きしめてもらいたかったり・・・。
どうしよう、好きになった途端に失恋とか。
風見さん・・・ねぇ、風見さん・・・。
お願い。風見さんの大きな手を、落ち着くまで貸してください。今だけはおれの。
おれだけの、風見さん。もうちょっとだけ、この優しい手を。
おれの、風見さんが好きだと叫ぶ心臓のうえで。
もうちょっとだけ、このままでいさせてください。
風見さんが眩しくて、なんだか泣きそうだった。
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