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ふふ、また風見さんの新たな一面を知った。
帰りは送っていくと車を出してもらって、途中のスーパーに寄ってもらった。節約のため自炊をしているおれは、週に一度のまとめ買いで生活をしている。
そもそもスーパーに寄ってもらうようになった事の発端は、風見さんが冷蔵庫からデザートを取り出した時にちらりと見えた冷蔵庫から発している。
・・・まあ、見事に何もなかった。
スポーツドリンク、栄養ドリンク、ストレートティーにアイスコーヒー。ビールが5本。固形物は缶に入ったナッツと三角のチーズ。
毎日ご飯はどうしているのかと聞けば、外で食べるかコンビニ飯だと、笑って言われた。
そんな生活で何故太ってないのか聞くと、んー、運動?と疑問系の回答。
これかなぁ?とダンベルを見せられた。
ひょいっと持ち上げたダンベルは持たせてもらうと片手で持つには重い。胸のところまで持ち上げようとすると腕がプルプルして無理だった。
1つが10キロらしいが、ひょいひょいひょいと抱えあげているのをみて、妙に納得した。
あの上腕二頭筋は、こうして出来たんだね。でもいくら運動してるっていっても、外食とコンビニ飯はバランス良くないよね?
んー。自信はないけれど、
「おれの作ったものでよければ、今度、ご飯食べに来て。」
「え?!いいの?!」
「うん、美味しくないかもしれないけど、今度振る舞わせてね。」
と、お家ご飯をお誘いした。
ちなみに風見さんの家でご飯を作るという選択肢が残されているか、念のためキッチン拝見したところ、おれの憧れのIHコンロで素敵なのに、お鍋の所有なし。お湯は電気ケトルで対応中。唯一の調理家電は電子レンジだと言う。お皿無し。お箸はコンビニの割り箸。ストック多し。
包丁無し。グラスとマグカップは、唯一使用形跡有り。水切りカゴに入っていた。
調味料については、お塩、一味、ワサビ。
うん、無理だ。なにも作れる気がしない。
と、早々に諦めた。
これはイチから揃えるとなると大変だ。ちゃんとしていそうに見えたのに、そういう生活能力は無いところが、おれの母性本能をくすぐってきた。
「俺、生活能力ないからね。」
と、きちんとした健康的な生活が出来ていない自覚があるようだ。
うん、おれ、風見さんの生活サポートしよう。
風見さんに唯一お返しできそうなことが見つかって、嬉しかった。
そんなこんなで、風見さんとスーパーでお買い物中だ。さっそく今夜の晩御飯からお誘いした。
風見さんは苦手なものは、ゴーヤとナスだそうで、それ以外の食材使った食べ物で作ることになるが、好き嫌いが多くなくてよかったと思った。あれもダメ、これもダメなんてなったらメニューに困る。
さて、何にしようか。
特売品を見ながら1週間分の献立と晩ご飯を考えるおれだった。
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