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97 2018年8月21日
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朝起きると動けないという経験は、そうそうできるものではない。眉を寄せて考える。
・・・うん、間違いなく筋肉痛。
見慣れた天井を見ながら考えた。
おれ、ひ弱すぎ。
普段使ったことのない筋肉を使いまくったんだと思う。内腿や、ふくらはぎの後ろ、背中や二の腕。気持ちよすぎて体に力が入って、多分、その結果、筋肉が悲鳴をあげた。
昨日、風見さんがお風呂に入れてくれたが、それがなければ今頃泣いていたと思う。今からお風呂に入って仕事行く準備とか・・・考えただけでゾッとした。
ふー・・・と息を吐く。
風見さん、一緒に暮らそうって言ってくれた。
・・・こんなに幸せでいいのかな。
ゆっくりと体を横向きにする。
抱きしめてもらった体は、貧弱らしい。あちこちが痛んだ。
「いたたッ」
体にピキピキと電気が走ってシンドイけれど、幸せの結果の痛さだ。この痛ささえ愛されている証拠なのだから、全然耐えられる。
ゆっくりと起き上がり、部屋を眺めた。
一緒に暮らすって、どんな感じになるのかな。おはようって一緒に起きて、朝ご飯食べて、一緒に部屋を出て。
帰りの時間は違うから先におれが帰ってきて、風見さんを出迎える。
「・・・ふふっ『おかえりなさい』とか。」
想像しただけで口元が緩む。
お互いの生活があるから今日明日の話ではないけれど、近い将来の幸せな光景を思い浮かべて元気がみなぎってきた。
よし、頑張ろう。今のおれが出来ることを、しっかりと。
風見さんの隣に並んで恥ずかしくないように、将来の事も考えていかないといけない。
朝陽の射し込むおれの部屋は、幸せな未来を映して輝いていた。
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