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111 2018年8月28日
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『澤田サンハ、面白イ子ダネ。』
翌日、エドワードから電話があった。
『風見サン、久シブリニ飲ミニ行マショウ。イクツカ確認シタイ事ガアリマス。』
「・・・それは、」
『最後マデ言ワセマセン。イツモノホテルニ19時ニ。』
こうなるとノーは言わせてもらえない。諦めて従うしかなかった。
------------※ ※ ※------------
面倒な子猫ちゃんねぇ。
小島さんの部屋に行き相談を仰いだ結果、溜め息をつきながら出た言葉はそれだった。
「子猫ちゃんはないでしょう。」
「そう?相手も分からず敵意むき出しにしてシャーッと威嚇するなんて、そっくりじゃない?」
そう言って困ったように笑った。
「三笠の彼も上手に煽るわよね。」
「まぁ、平社員じゃないですから。簡単にはいかない相手なのに澤田を連れて行った俺にも責任ありますけどね。」
「・・・どうなの?金額交渉されて、やる感じになりそう?」
「恐らくは。そのための今日のお誘いだと思いますよ。」
ふうん。ペンをクルッと回してから、ニヤッと笑う。
「風見くんはモテるから、彼女サンも可哀想だわ。」
「その笑顔、ホラーですよ。」
「失礼ねぇ。・・・あ、これ持って行って。」
渡されたのはICレコーダー。
「お守りよ。」
「・・・それはどうも。」
胸ポケットにしまう。
いつも味方になってくれる小島さんは、信頼できる仕事のパートナーであり親友だ。
「・・・小島さん、いくつになりました?」
「やぁねぇ、いきなり。おかげさまで元気な46歳よ。」
いつまでも綺麗だ。
「10年たっても綺麗ですよ。」
「ふふっ、あの頃は可愛かったのに。すっかりふてぶてしくなっちゃって。」
「おかげさまで鍛えられましたよ。・・・そのうち、俺のカノジョを紹介します。小島さんには知っていて欲しい。」
「ありがと。楽しみにしているから。」
立ち上がり、退席のお辞儀をする。
シッシッと手を振りながら笑っている小島さんに笑顔を返すと扉を閉めた。
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