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渋滞ですっかり遅くなった。マンションに帰ると、暖かい明かりがもれていて、なんだか胸が熱くなった。
チャイムを鳴らし、小夜が開けてくれるのを待つ。
「はーい!」
ぱたぱたと走ってくる足音、鍵を回す音。
「おかえりなさい。」
「ただいま。」
やっと得ることが出来た、俺の足りない部分。心からの笑顔で出迎えくれる小夜に、愛しさが募った。
ドアをくぐり、小夜を抱きしめる。
「ありがとう。」
「ふふ、どういたしまして。」
知ってる?このありがとうには色んな意味があるんだよ。
キスを落とした。うっとりとした小夜の表情に満足した。
「あ・・・家具!家具来たんだよ、見て!」
可愛いなぁ。
はしゃいで手を引っ張る小夜に顔が崩れた。小夜に手を引かれキッチンに入ると、テーブルが中々の存在感を醸し出していた。
「おぉ。実際に入るとデカイねー。でも、まぁ、小さいやつだと人呼べないし、ちょうどいいか。」
「人?」
「友だち呼んだり、家族呼んだり。」
「・・・えへへ、うん。」
真っ赤になって見上げてくる小夜は超弩級(ちょうどきゅう)に可愛かった。恥ずかしがりながら、さらに奥に手を引かれた。
「えっと、次はベッド。」
・・・ヤバ。
「えっろ。」
そういうこと、イタシマス。という主張を醸し出すベッドに口元を押さえた。なかなかの破壊力で、最後の一線を守れるか不安になった。
小夜も意識して急に恥ずかしくなったのか、もじもじしだす。
「えっと、その・・・お腹空いてない?お弁当買っておいたんだけど。」
話を逸らすような事を言うけど、その恥じらいが俺のスイッチを押すんだぞ。
「・・・小夜を食べたい。」
「え、あ、あ、あっ」
真っ赤になって俯く小夜の顎を捉えてキスをしようと顔を近づけると、ピッと手のひらで俺の唇を抑えられた。
「ま、まって。お風呂、入りたい、から。」
手を離すとぱたぱたと風呂場に走っていく小夜を見送って、テレビの下の引き出しを開けた。中に入れていた紙袋から、荷物を取り出し、封を開けてからベッドの引き出しに突っ込んでいく。
焦らされて、ますます燃えた。
風見はベッドにバスタオルを敷くと、小夜の待つ浴室へと向かった。
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