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131 2018年9月2日 同棲
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ああ、目覚ましが鳴っている・・・。
目がなかなか開かない。眠くて仕方がなかった。手を伸ばし、目覚ましを探す。
いつもあるところを探るけれど、手に当たらずに、渋々目を開けた。
ん?
あぁ、風見さんのお家にいたんだ。
見慣れない室内に、驚いて、次の瞬間、幸せが押し寄せた。
・・・今日からは、おれの家にもなる。
横を見ると、いつもより幼く見える風見さんがいて、一緒に住み始めたことを実感した。だんだんとアラームが大きくなっていくので、体を返して俯せにしてから上半身を起こした。
そっか、左側に置いたんだった。
アラームを切ると、時計を手に取って時間を確認した。
昨日買って、結局食べなかったお弁当がある。お弁当を食べたら、いよいよお引越しだ。
時計をそっと置いて、目を閉じている風見さんの頭を撫でる。額にキスして、ぎゅっと抱きついた。
あったかい・・・。
愛しさが溢れていく。
「・・・風見さん、起きて。」
ちゅっと唇にキスをする。
ちゅっ、ちゅっ、ちゅ。
風見さんがよくしてくれる、フレンチキス。
と、ぎゅっと抱きしめ返された。
「ふふ、可愛いことするね。」
まだ眠いのか片目を閉じた状態でキスのお返しをくれた。
「・・・おはよ。」
「おはよ。」
おでこをコツンと合わせて、朝の挨拶をした。
「今日からずっと一緒だね。」
「うん、どうぞよろしくお願いします。」
「こちらこそ。」
「・・・もしかして、お風呂に入れてくれたの?」
「うん。」
「ごめんね、ありがとう。」
「・・・お礼はキスで。」
ふふ。
お互い、ちゅーっと唇を尖らせてくっ付ける、ふざけたキス。
起きたくないけど、起きないと。ずっとベッドで一緒にいたいけど、朝の涼しいうちから動かないと自分の首を締めることになる。
「起きよっか。」
「うん。」
体を起こして風見さんが先にベッドから降りた。甘えたくなって、風見さんに両手を伸ばした。
「よいしょっ」
ひょいっと抱き下ろされ、ふふ、と笑った。
「風見さん、力持ち。」
「フ、役に立ってよかった。」
裸んぼのおれは下着を取り出し、身につける。
ふふ、これで風見さんとお揃いだ。
ふたりで並んで顔を洗って、うがいをして。今日からはここに、おれの歯ブラシが鎮座して。
ふたつ並んだ歯ブラシも、おれにとっては幸せの象徴に見えて、うっとりした。
これからは何でも一緒。
ふたりで助け合いながら、支えあいながら生活出来たらいいな。
昨日の行為で筋肉痛をおこした体は痛いけど、今日はふたりの生活のための引越し日だ。
頑張らなくっちゃ。
小夜はふたり分のお弁当を温めながら、幸せを噛み締めた。
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