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しっかりしてそうで、確実に可愛いボケをかましてくれるこの恋人は、なかなかに面白い。
見送った後、自分のデスクに戻りながらニヤけそうになる顔を、風見は必死で引き締めていた。
方向音痴気味なんだろうな。逆に走りだそうとするなんて。
ブフッ。
「やだ、気持ち悪い。」
顔を上げると小島さんがニヤニヤしながら立っていた。
「開口一番に気持ち悪いは酷いですよ。」
「自覚あるくせに、何言うんだか。」
「可愛いリスを見かけたもので。」
「あら、浮気?」
「いえ、当人ですよ。偶然、うちに用事があったらしい。」
「ほお。私に会わせずに帰すとはイイ度胸じゃないの。」
「会社に戻りましたからね、仕方がない。」
「そう言うことにしておいてあげるわ。」
ポンポンと言葉の応酬ができる小島さんと話をするのは、正直楽しい。
足を止めず、背中を見せたまま手を振る小島さんは、なかなかに雄々しい。あんな手の振り方、ハードボイルドのアニメの世界か、小島さんくらいしかしないだろ。
妙に感心しつつ、席に戻り提案書作成の続きを作成し始めた。
------------※ ※ ※------------
「おかえりなさーい!」
家に帰ると、美湖ちゃんと小夜が重なるようにして抱きついてきた。
「うぉっ」
衝撃に耐え、小夜の額を小突く。
「ただいま。」
「あっくん、おふろにしますか、ごはんにしますか、それともあたし?」
「美湖ちゃん?!何言ってるの?!」
「およめさんになったら、いうんだってタイシくんがおしえてくれたのー!さっちゃんもいってー!」
抜群の安定感で、無意識の羞恥プレイを強要する美湖ちゃんは天才だ。才能に溢れすぎて俺は壁と仲良しになりそうだった。
「え?おれ?」
「あっくんのおよめさんになるんでしょー?いっていってー!」
ブフッ。
小夜がどうするのか、待つ。すると
「風見さん、お風呂にしますか?ご飯にしますか?それとも、お、おれ?」
ズンッと下半身が重くなった。
恥じらいながら上目遣いで言うなっ!くっそ、可愛いじゃないか!
美湖ちゃんがいなければ、確実に襲っていた。
「あっくん、ごはんー!」
美湖ちゃんがメシを選べと強要してきた。
ご要望に答えて「ご飯。」と答えると、歓声を上げて奥へと走って行く。
小夜も一緒に行こうとしたのを押え込み、メシより先に美味しく頂いたのは・・・言うまでもない。
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