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『営業部門の子会社化について。
子会社の設置について2017年5月の株主総会で提案され、承認。以降、設置についての法的、資金的な準備を行う。
設置目処がつき次第、業務配分の切り分けを開始予定。』
『営業部門の子会社化について。
業務配分の切り分けについての整備は2018年10月から開始。2019年4月から業務を開始し、部門の完全移行は2020年5月末を目指す。』
『営業部門の子会社化について。
プロジェクト担当者を各拠点で2名決定し、2018年9月末の会議にて要報告。』
関連する会議資料のアクセス権をもらったため、風見は自身のデスクに戻り、資料を読み込んでいった。
会社組織の設置については、法的にも問題なく進んでいる。俺に任される仕事は、業務の分離化によって発生する細かな流れを整備していく作業がメインだ。本体に残すべき部分と子会社に移さなければならない部分。それをする事によって発生する様々な支障をひとつひとつ潰していく仕事になる。そして各拠点のメンバーと密に話合い、上手く全国的に流れていくシステムを作るのだ。
また、各拠点で発生するであろう様々な雑務を、子会社の本社で統括して行えるようにするための運用も考える必要がある。
営業として働いているからこその目線と、本社で働き、様々な部署との関わりが把握できている俺だからこそ出来る部分を求められているのだ。
子会社の利益と本体の利益。
子会社になるリスクと、子会社だからできる改革。
子会社の我々が切り捨てられない環境に。
子会社の我々が伸び伸びと仕事が出来る環境に。
そして、われわれの雇用形態の確立。
統括、か。
何から手をつけるべきか。
ひとつ息を吐いて立ち上がる。
無性に小夜の声を聞きたかった。
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