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「ん?風見さん、ここって。」
「そ、札幌駅前だよね。」
駅の近くに観光名所がトントントンってあるって、便利!
手を繋いでスイーツの会場を素通りして(美味しそうなのがいっぱいあったけど、まだお腹いっぱい!)正面から入った。
近代的な建物の間に、レトロなレンガの建物が建っていて素敵だ。綺麗な青空の下、爽やかな風が吹くお庭におれの気分は上がっていった。
写真を撮って、あれ?と思った。
せっかくのお庭がシンメトリーじゃない。
不思議に思いながら南側の出口へ向かうと、シンメトリーになるように意識された植木があった。
もしかしたら、正面じゃなくて、こっちの方が綺麗なんじゃないのかなぁ?
もしかしたら深い理由があるのかも?
わかんないけど。
そうして大通りに戻ってきて、おれたちはオータムフェストへ突入した。
ビールを買って、おつまみにフランクフルトを買って、ふわっふわの芝生に座った。
------------※ ※ ※------------
小夜のこの喜びようは、俺のテンションを際限なく上げてくれる。
こんなに楽しそうに過ごしてくれれば、言うことない。
旅先ということもあり、開放感もあるんだろう。
ずっと手繋ぎデートをしながら、ニコニコとお店を見てまわっている。
正直まだ腹は減ってはいないが、午前中からの乾杯に備えて、美味そうなフランクフルトを買った。三種類の詰め合わせで、横にキャベツの酸っぱいやつ(俺は苦手だが、小夜は食べる)とマスタードが添えられており、自分でつけつけ楽しめる。
ビールは迷って北海道限定ビールにした。
青々とした柔らかな芝生に座って、乾杯した。
「・・・うんまッ 」
まだ正午になってすらいないのに、この外でビールを飲む開放感!堪らん!
「美味しいねー。」
「最高だな。」
空は青空。
祭りな空間。
仕事を休んだ開放感。
なにより、愛する恋人と一緒のこの時間!
「贅沢だ。」
「気持ち、いいー!」
目があって、微笑み合う。
最高の休日の過ごし方だった。
「また、旅行しよう!」
「うん!」
芝生の上で、そっと手を重ねて約束した。
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