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「レトさぁーん、テストどーだったぁ?」
背が高くてひょろひょろしてる輩が、数枚のプリントをひらひらさせながら俺の席へ駆け寄ってくる。
今日はテスト期間の翌週ということもあり、たくさんの教科のテスト返しがあった。
多分、キヨくんは「俺の点数見せる代わりにレトさんの点数見せて」と言ってくることだろう。
「平均と変わんないくらいだよ」
「なにそれ普通!せっかく俺の点数教える代わりにレトさんのひっくい点数見て馬鹿にしようと思ったのに」
ほらやっぱりね
とゆうか自分で言うのもなんだけど、俺は割と点数はとれてる方だと思う。
授業はほぼほぼ寝てるけど...
まぁ直前に詰め込んで終わったら忘れるタイプが正に俺に当てはまってる。
「そうゆうキヨくんはどうだったの、点数高かったの?」
そうゆうと、フッフッフッと得意げに笑ってきたから一発殴ろうかなと一瞬本気で考えた。
「見てよレトさん...じゃじゃあぁーん!!」
キヨくんが見せてきたのは数学1の75点と記された解答用紙。
「......え、キヨくんカンニングしたの?」
「は!?違うわ!!俺の実力でちゃんととったんですぅー」
「いや名前のとこ田中くんの名前書いてあるじゃん」
「...えまじ?......いや書いてねーよ!!ちょっとビビったからやめろや!!!」
コロコロと表情が変わるキヨくんが面白くて、俺はフハッと吹き出した。
それにつられたのか、キヨくんも笑う。
「あ、じゃあ国語とかはどうだったの」
「そ、それは聞かないお約束!!!」
「ふふふ、また赤点とったの?ww」
「いや今回は大丈夫!!ギリ1点上だった!!」
「めっちゃギリギリwww」
そう、キヨくんは理数系は結構得意な方だけど、文系は壊滅的だ。
俺は逆に理数系はちょっと苦手で文系が得意。
別に勉強のことに限らず、キヨくんと俺はどことなく似ているようで全て真逆な気がする。
「俺らってさ、反対だよね」
キヨくんも笑って「そーだね」って言ってきた。
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