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アレルギー体質〜虐待問題
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「聞いた話では、オラスの母親は20代後半なんだ。オラスが産まれてきたとき、父親がすでにいなかった・・・」
サーシャと瑠衣は仕事帰り。サーシャは続けていた。
「二週間ごとの週末、ホリデー期間の休暇期間の面会権を貰ってた父親はオラスに菓子を差し入れていた。グラスロワイヤルをかけたサブレ。オラスは喜んで口に入れたんだ」
*********
『どうだ、美味しいか?パパが焼いたんだ。』
オラスはかわいらしいサブレを早速、口に入れる。
『メルシー、パパ。美味しいよ!』
『喜んでくれると、作り甲斐あるな・・・今、お茶も持ってくるから待ってろ・・・どうした・・・?オラス・・・?』
オラスは発作を起こして苦しんでぐったりとしていた。
『オラス、しっかりしろ!』
********
「オラスは救急搬送されたんだ。搬送先の病院に、間もなく、その母親は駆け付けてきた。大激怒の挙句、父親から面会権をはく奪した。『二度と、オラスに会わせない』ってね」
「そんな・・・お父さんは知らずに与えていただけなんだろう・・・?それと、最近、オラスの腕を見たんだ・・・痣があったんだ・・・まさか・・・?」
「ウイ・・・」
10代の妊娠、貧困・・・精神的未熟さからの出産が原因でネグレクト、といった虐待が相次いでいる現実。
翌日。
瑠衣は果物の処理、午後からは計量をしている。
隣ではダヴィッドがマカロンを任されている。
マルセルがショコラのテンパリングに余念がない。
リュカはサブレを焼いていた。
「・・・オラスの腕に痣・・・?」
就業時間終了後のロッカールーム。
ダヴィッドとフランソワと一緒だった。
「・・・痣って・・・?もしかすると・・・?」
「毎晩のように、オラスの泣き喚く声が聞こえてくるんだ・・・」
「・・・虐待・・・されているそうだ・・・」
サーシャの実家はサン=ドニ大聖堂近辺、パリ18区になる。
治安はとても悪く、麻薬問題もちらほらと勃発。テロ事件も近年、起きているほど。
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