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3−8
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僕は立っているのがやっとで谷中君に近寄ることすら出来ない。
二人の間には気まずい空気が流れ、僕は下を向き目線を逸らしどうするか考える。
目の前に立つ谷中君になんと話しかければいいのか・・・・。
そんな時に沈黙を破ったのはもちろん谷中君。
「そう言えば昨日さ、なんであんな怒ったの?俺、謝ったよね?それに・・・・嫌ならどうしてハッキリと言わないの?俺がそんなに怖いの?」
「あ・・・・」
なんで怒ったか、だって?友達だと思い込んでたやつが実は変態で猫耳や首輪に尻尾を付けたがる。そんなの普通ではありえない。
だけど僕は嫌だとは言えなかった。
本当に嫌なら嫌だと言えたに違いない。
だって心の底で嫌だと思ってなかったから。
何が嫌なのか。それは・・・・
「た、谷中君は・・・・き、昨日、あの・・・・あーゆーことを、他の人でも、し、したの・・・・?」
「え?」
僕がだんまりを決め込むものと思っていた谷中君、でも意外にも声に出した僕に少しだけ驚いている様子だった。
僕の問い掛けに「ちがう」と言ってほしかった。
僕はその答えを強く望んでいるから。
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