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罪
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* * *
金さえあれば、鉄格子から出られる。罪を償う気もない、罪人は何事も無かったかのように拘置所から出る。
胸糞悪い、世の中になったものだ。
罪を償ったとして、被害者の心は晴れない。そう、ようは加害者がタイムイズマネーで償ったとして、意味があるのか?
そんな綺麗事。死をもって償えば、少しは変わるだろうか。
ある男は加害者となり、絶望した。後悔をした。死のうと思ったが、簡単には死ねなかった。
罪人にとって光のような存在(関係)となってしまった、被害者の弟。
俺は…君を愛して幸せになってもいいだろうか。
──────────…
〜雅弘side〜
社会人。大人になってもいじめはある。入社そうそうグループの男達はある女に嫌がらせをしていた。元から気に入らなかった。そんな理由でやっていいわけではない。分かっていた。だが、止めることができなかった。
屋上に綺麗に並べられたヒールと退職願。彼女の心はすり減り限界を超えていた。
悲鳴が響きざわつく。
落ちた女の足は逆に曲がり、血の海ができる。
群がる人々の中に顔面蒼白な雅弘は、トイレへ駆け込んだ。先程の彼女の顔が脳裏に浮かび嘔吐いた。
────殺してしまった。
後悔。罪の重さ。
気づいた時には遅かった。
誤っても済まされない。
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