アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
夢
-
『おいしい!』
そう言って佳那の手料理を食べる姉。ホカホカと温かいご飯。
佳『お姉ちゃん、もう時間だよ』
そんな事、言わなきゃよかった。いかないで。
いかないで。
いかないで。
『やっばぁ!!遅刻する!!』
急いで支度する姉の手を取るが、すり抜ける。
行っては行けない。
もう、一生姉は帰ってこない。
佳「お姉ちゃん!お姉ちゃん!!お姉ちゃん!!」
何度も呼ぶが、玄関のドアが閉まる。
佳「うわぁあああああああ!!」
何度叫んでも、叫んでも、変わらない。
佳「僕を一人にしないでよ…いかないで…さびしい」
さびしいよ…
一人、泣き崩れる。
ぎゅっと誰かに抱きしめられる感覚。
温かい。
この感覚を知っている。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 167