アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
遠い
-
佳那side
風邪を引いた日から違和感があった。雅弘に避けられている。いつもと変わらない会話のはずだが、視線がこちらに向かない。
目が合うと思えば逸らされる。
"避けてますか?"なんて本人に聞けるわけもなく。
不安が積もっていく。
ハートの重みは自身の体を潰していく。なんでこんなにも痛いのだろうか。
佳那「雅弘さん、お先にお風呂…どうぞ」
雅弘「佳那くんが先に入ってきて、俺は少し仕事をするから」
佳那「分かりました」
佳那は今にも溢れそうな涙を我慢して、浴室へと駆け込んだ。
佳那「ふへへ……とまらないっ………」
どうしてこんなに止まらないのだろう。苦しい気持ちを笑って流す。
笑えばきっと楽しくなる。辛い気持ちなんて消える。シャワーは涙を流して、嗚咽のように漏れる声を手で押さえた。
泣き終わるとスッキリして、浴室を出た。
雅弘は仕事部屋に篭っているため、泣き跡を見られなくてすむ。
ゆっくりとドアを閉めて、ベッドに潜った。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
36 / 167