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杉原の頼みを断ることができず、曖昧な返事をして、雅弘は仕事を終わらせるためにデスクへとついた。
眼鏡をかけていても、だんだんと文字が霞んでいく。
ゆっくりと目を閉じると、目の疲れが取れていく。浮かんでくるのは佳那の可愛らしい笑顔。それだけで、仕事のやる気が出る。
────18時
パソコンを閉じると、荷物を持ち上着を着た。
雅弘「お疲れ様です。失礼します」
隣にいる人へそう言うと、会社を出る。先程、佳那からメールで友人を家に呼んでもいいかときた。友人とは、あの竹内涼平という男だ。
本当は、2人でゆっくりしたかったが、俺に拒否権など無い。
玄関のドアを開けると、いつもの迎えがなかった。佳那よりも大きいローファーがある。
廊下を通りリビングへと続く、その先にあるキッチンに二人が立っていた。
雅弘「ただいま」
佳那「おかえりなさい」
涼平「おじゃましてます」
二人は振り向いてそう言う。雅弘はテーブルについて二人の様子を見る。
佳那「ちょっ…涼平!危ないってその切り方!!」
涼平「えっ…どうすんの?」
佳那「ほら、こうして───」
佳那と涼平の距離が近くなる。仲がいいのかな。佳那に友達がいてよかったとホッとする。あまり高校の話は聞いてなかった。
たまには、こうして佳那の姿を見るのもいいかもしれない。
────────
栗山 雅弘(くりやま まさひろ) 24歳。男。佳那を引き取った。佳那の姉の自殺の原因が雅弘らのいじめによるものだった。
佐武 佳那(さたけ かな) 親はいなく、唯一育ててくれた姉を中学2年で失う。お姉ちゃん大好き。
杉原(すぎはら) 雅弘の同期
竹内 涼平(たけうち りょうへい) 佳那の同級生
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