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宅飲み
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雅弘side
同僚の杉原から宅飲みしたいと言われ続け、雅弘はとうとう折れてしまった。
佳那に相談すると、「大丈夫ですよ!」と笑顔で返される。
嫌だと言えず、雅弘は額にシワを寄せた。
────杉原に佳那(天使)を見せたくない。
嫌がる理由はそれであった。
今日、雅弘はキョロキョロする杉原を連れて家へ帰る。インターホンを押せば、佳那が笑顔で迎え入れてくれる。
杉原「おじゃましまーす。君が佳那くん?佳那ちゃん?」
佳那「………僕が佳那くんです」
杉原「今日はよろしく!!えっと…雅弘の同僚の杉原 修也です」
佳那「えっと、雅弘さんと住んでる…佐武 佳那です。よろしくお願いします」
佳那は年上と話すのが苦手なのか、緊張しているのか、ロボットのように頭を下げた。
杉原「ははっ、可愛い」
その「可愛い」に反応する俺は、眉をピクリと動かした。2人の会話を切るように、俺が入る。
雅弘「佳那くん、今日は騒がしくなるけどごめんね」
佳那「いえいえ、賑やかでいいと思います」
笑顔で答える天使は、俺の上着を脱ぐ手伝いをし、ハンガーにそれをかけた。
ほんと…
杉原「できた嫁だ…」
それ、今俺が言おうとしたセリフ。
────────────────────
登場人物
栗山 雅弘(くりやま まさひろ) 24歳。男。佳那を引き取った。佳那の姉の自殺の原因が雅弘らのいじめによるものだった。
佐武 佳那(さたけ かな) 親はいなく、唯一育ててくれた姉を中学2年で失う。お姉ちゃん大好き。
杉原 修也(すぎはら しゅうや) 雅弘の同期
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