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起きてます
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雅弘side
佳那からのキスに雅弘は目を強く閉じたままいる。心臓の音が佳那にバレてしまいそうなほどドクドクと頭に響いた。
唇にはキスをしないのか…
と思いつつ、寝たふりをいつまで続けられるか…雅弘は緩みそうな唇に力を入れた。
佳那からのキスをずっと味わっていたい欲。そして、小さな唇へと噛みつきたい自身の中にいる獣。
佳那「はぁ…ん…………あと、いっかいだけ……」
そう言っては、息が顔にかかる。ふわりと香る甘い匂いは、クラクラとさせた。
佳那「雅弘さん………起きてます?」
起きてません。(起きてます)
むぎゅ
佳那の指が雅弘の鼻を摘んだ。唇が緩まないよう力を入れているため唇は閉じたままだ。ヤバイ、息ができない。
雅弘「うっ……」
声が漏れる。もう隠すのは無理だ。
佳那「やっ……やっぱり起きてた…」
雅弘「…起きてません」
それは、寝たふりを否定するための、必死の一言であった。
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