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悪夢
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* * *
雅弘side
嫌な夢を、何度も繰り返す。
彼女の体は血だらけで、その体が動かなくなる。集まった野次馬の目。目。目。
お前が殺したんだと、視線が刺さる。
血だらけの手が足を掴んだ。
許さない。
と…そう口が動いた。
『はぁっはぁっはぁっはぁ』
上手く呼吸ができず過呼吸になった俺は膝をついた。
真っ赤に染まった手を見れば、冷たい矢が心臓に刺さる。
『あああああああ!!!』
──────…
「さん…………まさひろさん!!」
佳那の声。現実へと戻され、雅弘はカチカチと歯を鳴らした。
震えが止まらない。汗が酷く、髪が肌に張り付いていた。
雅弘「ゴホッゴホッ…」
必死に呼吸をしようと咳が出て、佳那は心配で心配で雅弘の背中を撫でる。
異常なほど震えた雅弘を、佳那は抱きしめて「大丈夫、大丈夫です」と何度も云った。
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