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佳那「ふぅ…………」
胃が痛い。もし、落ちてしまったらどうしよう。
佳那はテーブルの上に置いてあるノートパソコンを見れないでいた。
合格発表の時間は過ぎている。
不安に取り憑かれ、指先が震えた。
どうしよう…どうしようがずっと続き、しまいには泣き始める。そんな状況になったと分かっていたかのようにある人から電話がきた。
佳那「…………はい」
雅弘『佳那くん、お昼食べた?』
佳那「まだ……です」
震えた声で答える佳那。泣いていると気づいた雅弘は結果が良くなかったと勘違いし、励まそうとする。それを落ちたから慰めていると気づいていない佳那は雅弘が背中を押してくれているのだと思い「雅弘さん………」と男を迷わせる声を出した。
雅弘「今日は、早く帰ってくるから」
佳那「はい………待ってます」
雅弘の声のおかげで落ち着きを取り戻した佳那は指先を動かした。受験番号を打ち込み、画面が開くその時をドキドキと待つ。
白い画面から文字が浮かび上がり、左から右へと目が動いた。
佳那「───────っ」
くしゃりと顔を歪め、言葉では表現出来ない声を上げる。安心感からか、溢れ出る涙は止まらなかった。不安という重い重力から解放され、テーブルの上に肘を置き両手で顔を隠す。
合格の文字は目に焼き付き、今にもこの結果を雅弘に報告したい。仕事中の雅弘に電話はできないし、メールだと帰りに見ることになる。
帰ってきたら報告しよう。
雅弘が喜ぶ顔を思い浮かべていた佳那。今夜が楽しみで仕方なかった。
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