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甘い
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雅弘side
ぎゅっぎゅっと抱き合って、小さな唇を食む。甘みがあるのはデザートの味見をしたからだろう。
ゆるゆるに緩んだ佳那の表情筋。深くなる口付けに慣れない舌の動き。それも可愛らしいと雅弘は佳那を味わった。
佳那「ん……ぁ…………」
日課となったキスは激しく、もう欲など止められるはずがない。
雅弘「はぁ………かな………」
受験に合格したということは佳那は東京へと行ってしまう。ここから電車で何時間も離れた場所。
一人暮らしは大丈夫だろうか。
佳那が雅弘へ向ける想いがもし消えてしまったら…
佳那の気持ちより自分の気持ちを優先していることに嫌気がさした。
佳那「雅弘さん………好き」
こんなクズに好きと言ってくれる。
君のお姉さんのことも、君との時間も、嘘も、全てが積もり積もって、取り返しがつかなくなりそうで、怖くて、不安でたまらない。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
ずっと一緒にいて欲しい。
その一言は言えなかった。
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