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揺らぎ
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授業が終わりアパートに帰ると、ドアの前に涼平が座って待っていた。佳那の気配に気づいた涼平は、佳那の手を引っ張り目を合わせる。
涼平「どうゆうこと?なんで合コンに行くなんて言ったの?」
佳那「………恋人いないから」
涼平「アイツは?アイツとは上手くいってたんじゃないの?」
佳那「…むりだった。騙されたの」
涼平「騙された…?話、聞かせてくれる?」
佳那「…うん」
佳那は雅弘との間で起きた事をすべて話した。一つ一つ記憶を辿るたびに涙が溢れ、落ちた涙が頬を伝う。今にも消えてしまいそうな佳那の姿に、逃がさないよう涼平は抱きしめる。
涼平「辛かったね…悲しかったね」
佳那「う"ぅ…僕はアイツといた時、幸せだった。お姉ちゃんを殺したアイツといて、何も知らずに笑って…お姉ちゃんも僕のことバカだと思ってるよ」
涼平「佳那は悪くないよ。悪いのはアイツだ。ねぇ、佳那は幸せだったことに罪悪感があるの?」
佳那「……うん。僕は僕が許せない」
涼平「そうか」
佳那を抱きしめる涼平の力が強くなる。涼平はこれ以上なにも言わず、佳那の頭を優しく撫でる。
幸せになっちゃいけない人なんていない、、、なんて今の佳那には言えなかった。言っても佳那は聞かないだろう。
佳那「涼平…今日、一緒に寝てくれる?」
涼平「…あぁ」
目を離すと心配で、涼平はしばらく佳那のそばにいることにした。佳那は涼平といることで落ち着いた様子。
佳那「…ありがとう」
涼平「ふふっ…友達でしょ?」
佳那「うん」
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