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俺たちの関係〜修二〜
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華南が顔を覗き込もうと近づいてきたから、持っていた鞄で膨らみ始めた前を隠して、しれっと華南を見上げる
修二「なんだよ…」
顔を見た華南の眉がピクッとして、ジトッとした目で首の辺りを見てきた。
修二の制服の胸元はちゃんと閉じてあり、ネクタイもキチンとしている。
修二「な、なんだよ」
華南「お前ってさ、大概へらへら笑ったポーカーフェイスでかわすけどさ、最近分かっちゃったんだよね、ココには出るんだよ」
不意に華南が、修二の首に手を伸ばし、髪を束ねてる事で露わになってるほんのり桜色のうなじをなぞった。
修二「ぎゃ!」
触られゾクッとして
修二は慌てて華南の手を払った。
華南はニヤニヤしながら、輪っかを作るように握った拳を上下に振った。
華南「抜いてやろうか?」
ば、バレてる!!
道の真ん中で何言ってんだ!場所を考えろ!!
いや、待て!焦るな!慌てるな!
修二はあくまでポーカーフェイスを続けてしっかり、華南の顔を見る。
修二「お前がシたいだけだろ?目がやらしいぞ」
華南「修二、お前もな」
ードキ
ダメだ乗せられるな!
静まれ!僕ちゃんの心臓!!何故今華南にドキッとするんだ!やめろ!
修二「僕ちゃん、帰って勉強するし!!」
華南「むつのとこ行かねぇーの?」
修二「今日は行かねぇーよ」
ツンと正面を向いて足早に進む。
確かにさっき、むつからメールがあったが、行かないとすでに返信してある。ぶっちゃけ、“恥ずい!”
ヤられた時よりヤッた時の方が何故か何倍も恥ずかしい。
なんかむつをまともに見れそうにないし、目を合わせればむつには流石にバレる、今日帰って頭を冷やしたい。
それに、これ以上妄想が悪化したらテストに差し支える。
何故こんなに妄想しちゃうのかって?
それはね…。
ー♪ピロリン♪
《テスト終わったら遊ぼうね♪今度はどんなプレイがいい?修二ってアオカン好きそうだよね♪僕いい穴場知ってるから連れてったげるね♪》
携帯を握りしめ固まった修二の肩口から、華南が携帯を覗き込んだ。
華南「なんだそのメール!!!」
修二はため息を漏らす。
修二「マキだよ…、あいつ僕がテスト週間なの知って昨日の夜からいたずらメールしてくるんだ」
マジしつこい。
脅しに使った動画はまだマキが所持してるし、マジぼくちゃん頭痛い。
華南「だいたい何で連絡先交換してるんだよ」
修二「勝手に登録されてて、勝手にメールしてくるんだよ」
ムスっとした修二の耳に顔を近づけて華南が囁く
華南「…でも、アオカンはいいアイディアだね、俺も穴場知ってるぜ」
このヤリチンが!!!!!
外でなんて馬鹿なこと考えやがって!!ヤられる方は擦り傷とか出来て大変だし!地味にそうゆうの覗きとかいるんだよ!!
修二「お前が俺の成績越えたら考えてやるよ」
華南「…その断り方地味に傷つくんだけど…」
拒んでるのが分かってシュンとした華南。
ドキッ
やめろ!でかい図体を丸めるな!!
修二「もういいや、僕ちゃんは帰ります!むつに4649!!」
スチャッと右手を上げて、逃げるようにして走る。
華南「おい修二!…あーあ、行っちゃった…むつ機嫌悪くなるぞ…」
むつの家に向かっていた華南と離れ、修二は走って自宅を目指した。
むつと修二の家は歩いて5分もかからない。
むつの立派な庭付きと違って、修二の家はボロいアパートの一階、2DKの風呂トイレ別の角部屋。
ーガチャ
修二「……ただいま」
昼間なのに部屋の中は薄暗い。
アパートの裏手に立派なイチョウの木が立ってて、窓からの光を遮る。
昼間はもの気の空の空間
修二の「ただいま」の声は、誰もいない部屋の中に消えた。
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