アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
俺たちの恋心〜修二〜4
-
住宅地の道幅の狭い一本道、車一台が通れる位のあまりドライバーに好まれない道に、堂々と高級車を乗り付けて偉そうに仁王立ちするリオに、華南が低いドスの効いた声を響かせた。
華南「てめー、何しにきた」
華南の睨みつけにひるむどころか、愉快に笑い出したリオ。
リオ「アハ、こないだ修二にしてもらったフェラが途中だったからさ、続きしてもらおうと思って…」
華南「……ふざけんな」
低く唸った華南、拳を握りしめ、今にも殴りかかりそうな殺気を放っているのに、華南がそうしないのは、きっと僕を気遣っているからだ、ここで乱闘になっても、僕が動けないと判断したんだろう。
それに、リオの後ろに立つシャオという青年、スラッとした綺麗な立ち姿は隙がなく、華南の威嚇にも眉も動かさない、おそらく華南が出れば彼がリオの前に出て止めるだろう。僕の蹴りを見極めてリオをかばった時、シャオには武道の心得があると感じた。
しかし、なんでまた現れた?周りを見渡しても加勢はいない。
イダテ達はマキからふざけたデコメで《調教済み♥︎お礼はコスプレバニーガールでね♥︎》って昨日連絡があった。
リオ「…どうしたの?再会したら速攻殴られると思ってたのに」
修二「リオくんさぁー♪、もったいつけてないで用件をさっさと言ってくんない?」
リオ「なんだ…、折角殴りかかられたらバラまいてやろうと思って楽しみにしてたのに」
リオは残念そうに肩を落として、上着のポケットからハガキサイズ位の紙の束を取り出し、僕と華南の前にその束を放り投げた。
足元の濡れた地面にバシャンと落ちた紙の表面を目にした瞬間、僕と華南の思考が凍り付き、反射的に華南が紙の束を踏みつけた。
ーカシャ!
雨音に混じり、カメラのシャッター音が響く
リオ「アハ、チョーいい顔」
真新しい携帯を手にしたリオは、楽しそうにシャッターをきりながら、2人をあざ笑う
リオ「それ、良く撮れてるでしょ?その写真、1枚目のむつのイキ顏が僕の1番のオススメ」
………なんで?
……なんでこの写真がここにあるの?
あの時、携帯ごと全部壊したのに…
なんで?……
2日前、リオの携帯で撮られたむつの恥ずかしい写真。
修二が束を拾い上げ、パラパラめくってから、全て鞄にしまい込んだ。
修二「……パソコンか…」
リオ「お!正解。撮ってたの自宅の僕のパソコンに送ってたの、だけど、修二の裸写真から無いんだよねぇ、また撮らせてよ」
華南「ふざけんな!」
修二「…分かった」
華南「修二!」
華南が修二を背中に押し込めて、修二とリオの間に立ちはだかる。
華南「むつの写真を人質に修二を撮って、結局両方バラまく気だろ」
リオ「捉え方が間違ってるよ、この場でむつを見捨てるか、僕に着いて来てモデルになるか?2つに1つだよ」
言い方を変えたところで、結末は同じだろう。しかし、修二はリオに着いて行くことしか考えてない。
修二の冷静な態度に華南は焦っていた。
修二は自分を犠牲にすることに躊躇を感じない、諦めるのが当たり前のように思ってる。
マキに初めて拉致られて薬を飲むように言われた時も、マキがイタズラにむつと華南で遊ぼうとした時も、こないだの廃墟でことも、感情無く体を差し出す。華南はそれが怖かった。
リオ「どうするの?お二人さん」
リオの不敵な笑みに、修二は静かに微笑んだ
修二「僕1人でいいでしょ?」
華南「ふざけんな!」
修二「リオと華南は小学校が違うから、彼を剥くのは復讐にならない」
リオ「でも、連れてったら、修二が僕の言うことなんでも聞くんじゃない?この前みたいに噛みつかれたらかなわないし」
修二「リオくんて腹黒♪」
リオ「修二の頭の中ほどじゃないよ」
とにかく…今はリオについて行きデーターをなんとかしなければいけない、華南を巻き込みたくないけど、リオは華南も連れて行く気だ。
リオ「僕に着いて来るなら、携帯を僕に預けて、車に乗って♪」
修二は心の中で舌打ちして、リオに携帯を差し出し、華南と一緒に黒い車に乗り込んだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
138 / 1004