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男子高校生の俺たち〜華南〜
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放課後。
むつと修二の教室に足を運ぶ。
教室には偉そうに踏ん反り返ったむつの姿があって、修二はいなかった。
むつ「おせーよ華南」
華南「わりー、修二は?」
むつ「奏一さんの店、頼まれごとがあるんだとさ、後から来るけど」
あらら、本当かな?でもむつ機嫌悪そうじゃないしマジかな?
あ!!それより俺!確かめなければならないことがあった!!
華南「むつ」
俺が真剣な顔でむつに詰め寄ると、むつは椅子に座ったまま少しだけ後ろへ引いた。
むつ「…なんだよ」
華南「ラブレター貰ったってマジ?」
むつは華南のセリフにめんどくさいっと言いたげに顔を背け、頭をかいた。
むつ「修二に聞いたのか?」
華南「マジなのか!」
むつ「もう、捨てちまったよ」
うわ!俺だけ知らなかった!!
そうか、朝一緒に登校してないもんな…でも、黙ってることねぇーだろ!?
むつ「その話はいいから、行こうぜ」
どうでもいいといった様子のむつは、カバンに手を伸ばす。
華南「わりーむつ、俺も今日寄り道するわ」
むつ「なーんだ残念、つよしと会うのに、まっいっか」
え?!
よくなーい!!つよし?つよしと会うのか!?真面目系でむつと正反対、全く会話が弾みそうに無いのにむつとしょっちゅうメールしてる上に、手コキが俺より上手いらしいアノつよしと!!
さらに言えば一回会っただけで修二と打ち解けたアノつよしと!?
華南「行く!」
むつ「は?お前用事あるんだろ?」
華南「いや、大丈夫!!克哉に餌を与えれば済む話だったから」
克哉「俺は動物か」
教室に残ってて話を聞いてた克哉が、腕組みして俺にツッコミを入れてきた。
むつ「…克哉?」
ピクリと眉をしかめ、むつが克哉を睨みつける。
克哉「お友達と会うの?俺も混ざっていい?」
むつ「つよしと会うのに克哉は連れていかねぇーよ」
うお!むつの機嫌が悪くなった。
敵意剥き出しのむつに、克哉はひるむこともなく、ニコニコ笑いかける。
普段そんなに仲悪いはずないのに、ここまでむつが睨むなんて、克哉のやついったい何したんだ…
むつ「あいつ人見知りだし、だいたい克哉はつよしを知らねぇーだろ、2人でどっか行け」
華南「そんなぁー」
克哉「…つよしってもしかして、前髪の長い、根暗な感じなのに威勢のいい奴?」
むつ「ぁあー!?なんだと!!・・・何で知ってんだ?」
「根暗」の部分に反応したむつが殴りかかる勢いで立ち上がったが。つよしの特徴を捉えてることに気がつき停止して眉をひそめる。
克哉「ああ、その子がうちの男子校に来た時、華南に電話したの俺だもん」
むつ「っ…」
ああそうだった。修二が連れてかれてむつが追いかけてるって電話してきたの克哉だ。
克哉「外にいたレスリング部の奴らに囲まれて見てられなくてさ」
むつ「うっ…」
克哉「ブルブル震えてるくせに、この学校に入り込むとか度胸あるよな、本当にむつのダチだったんだな、むつあん時どうしたの?なんかやばかったんだろ?あの子大丈夫だった?元気してる?」
むつは、自分がとっ捕まってしまったヘマを克哉が知ってると思い、気まずそうに顔をしかめる。これ以上あの時の事を蒸し返したくないのか、諦めたように吐き捨てる。
むつ「……。分かった、いい、好きにしろ」
乱闘になるかと思ったので、ホッと胸を撫で下ろし、華南たちはつよしの待つ待ち合わせの場所へと向かった。
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