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めんどくさい俺たち〜修二〜
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目の前の2人は、たぶん1年。制服が新しい…。何故たぶんかというと、うちの学校は名札に学年が分かるマークがあるが、こいつら名札を外してる。
こげ茶頭の170位の奴と、黒髪の短髪は178位、どっちもスポーツしてそうな活発系。
後ろにいるのは3年の松井田、身長は180、こいつはこないだ雷太を襲った1人だ。赤茶の髪をツンツンにして、目つきは悪く、頬には青あざがある。
こないだボコったのに、まだ懲りないのか…
松井田「場所変えるからついて来いよ」
松井田の言葉に、こげ茶頭と黒髪が修二の両腕を取って拘束した。
狙いは…僕ちゃん?
修二は引きずられるようにして、一階の隅部屋に押し込められた。
部屋には、長机とパイプ椅子、どれも畳んで綺麗に仕舞ってある、いわいる物置部屋。
松井田が入り口近くに立ち鍵をする、奥側に修二、さらに修二の後ろに両手を拘束した1年の2人。
修二「雷太に何した。狙いは僕?」
すると、松井田がニヤニヤしながら口を開く。
松井田「狙い?ハッ、ホモに学校で偉そうにされんのが気に食わないんだよ、いつまでもボス気取りでいやがって、1年にケツ穴掘ってもらってんだろ?俺らが便所にしてやるからボスの柴田にはボス看板下ろしてもらおうとおもってよぉ」
こいつら、むつ狙いか…
松井田「柴田のケツってそんな締まりいいの?でもさ、流石に7人相手にしたらガバガバになっちゃうかもね」
…。
修二がピクッとわずかに手に力が入ったが、表情には出さない。
修二は自分が不利になったり怒りを覚えたり負の感情に関しては冷静で笑ってさえいられる。
だって、苦痛にゆがむ顔を望む相手にソレを見せてやるなんて絶対にしてやりたくない。
百目鬼がそうだった。彼はかなりエグいサディストだ、泣いて叫んだり苦痛にゆがむ顔が見たくてあらゆる苦痛を与えたがる、だから修二は泣かなかった、絶対に泣いてなんてやらなかった。
松井田は修二に向かって皮肉に笑って、舐め切った目で修二を見下ろす。
松井田「しっかし驚きだよなぁ、学校牛耳ってのが、ケツ掘られるホモだったなんてよぉ〜、お前も柴田に散々抜いてもらったんだろ?はは」
松井田の挑発には乗らない。
むつはこの学校を牛耳ってた訳じゃ無い、ただ気に食わないやつを殴り、売られた喧嘩を買ってただけだ。
2年生に上がったばかりの時、3年のリーダー的な奴に勝ってから、面と向かって喧嘩売る奴がいなくなってた。
3年生になった5月、マキに出会って、学校での目立つ行動、無駄に絡んだりカツアゲ等をやらなくなって、授業にも出るようになったむつを、今ならって狙ってる馬鹿が居るのは分かってた。
そんな中、丸くなったむつが谷崎と出来てるって噂や、雷太の告白、ホモ疑惑にむつの恐怖の威嚇が効かなくなって、さらに僕ちゃんにもホモの噂に加えて、今日の貧血、手ぐすね引いてこいつらが、今なら僕らを始末出来ると思ったんだろう。
松井田「小日向、お前は具合悪いんだろ?寝ててくれりゃ、頬の傷の礼は勝手にやるからよぉ」
男子生徒3人の、下品な笑いが部屋にに響く
7人…、雷太が人質にされてるとむつの手には負えないかも…。
さて、どうしてくれようこいつら…。
修二が表情を変えずにいたら、松井田はイライラしだして眉を寄せる。
松井田「相変わら涼しい顔しやがって…、ふっ、その顔をボコボコに出来るなんて楽しみだぜ」
松井田が指を鳴らし、ニヤニヤした。
しかし修二は…
体育倉庫…普通に行っても恐らく鍵かけてるだろうし、…内側を押さえられてたら、中には入れない…となると…上か…
松井田「って、おい!小日向!お前今別のこと考えてるだろ!!」
修二「あ、ごめん。今日は貧血気味だから、晩ご飯にレバー食べた方がいいかと思って…でも苦手なんだよねえ」
松井田「はぁあ〜あ??」
修二の回答に松井田は青筋がビキビキ現れ拳を握った。
それでも修二は軽快な口調を止めない。
修二「だってさぁ、生臭くてさぁ、まぁ、食えないこともないけどねぇ〜」
ーバキ!
拳が振り下ろされ、修二の軽快な口調が止まる。左頬に痛みが走り、口の中に鉄の味が広がった。
松井田「舐め腐ってると、橘がどうなってもしらねぇぞ」
松井田の怒りに満ちた口から、華南の名前が出てきて、少しだけ目を見開く。
修二「…華南?」
そういえば、むつが残ってたんだ、華南も残ってるかも、でも、華南をそう安安と押さえ付けられるか?
修二「ハッタリだね」
松井田「なら、聞いてみな」
松井田がポケットから携帯を取り出して、何処かにかけ、相手に「そっちはどうだ?」とか話して、修二の目の前で通話をスピーカーにした。
華南『…修二?!無事か?』
スピーカーから、少し疲れたような心配した声が漏れてきた。
その声は、間違いなく華南だ。
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