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めんどくさい俺たち〜修二〜
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【注意※暴力シーンがあります。若干流血表現有り。ちょびっとですが、感じ方は人それぞれなので、警告します!、作者welt】
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体育倉庫内に怒号が飛び、用具がばら撒かれ、跳び箱が倒れてバラバラになっていて、床には気を失った男子生徒が2人転がっていた。
「馬鹿!ちゃんと押さえろよ!」
「やってるよ!!」
バタバタと暴れる1人を5人係で押さえつけ、バレーのネットを折りたたんだ4重の状態で被せ、手足に1人ずつ、腹の上に1人乗った状態で押さえつけて、倉庫内を暴れていた人物はやっと止まった。
むつ「ふざけんな!てめーら!!修二に何かしたらぶっ殺してやる!!」
男子生徒5人に押さえつけられたむつは、状況が悪いにも構わず全員を睨みつけ、今にも噛み付くような勢いだ。
腹の上の馬乗りの生徒が、網目をよけ、むつのワイシャツのボタンを外しながらニヤつく。
「オイオイ、状況分かってる?今からお前輪姦されるんだよ、小日向は松井田がたっぷり可愛がってくれてるよ」
むつ「ざけんな!!!」
怒りに力を入れ、両手が一瞬浮く。
手を押さえつけてる2人が擦り傷のある顔に冷や汗をかいた。
「おい!小日向ネタで煽るのやめろよ!」
そう、初めは雷太が人質だと追い込み、それでも喧嘩越しのむつを大人しくさせようとして、小日向修二を監禁して袋にしてると告げたら、むつがブチ切れて手がつけられなくなった。
2人やられ、5人係で何とか押さえつけたが、まだろくに拘束出来ない。
「さっさと縛っちまえよ」
むつ「どけ!!」
「この状況でよく吠えるよなぁ」
「お前さえ潰せば後はどうとでもなるんだよ」
馬乗りの生徒が、ワイシャツのボタンを外し終わり、今度はズボンのベルトを外しにかかる。
むつ「触んな!男なんてキモいんだよ!!」
「ハハッ、お前が言うのか?」
「その男とヤりまくってるんだろ?」
男たちが下品な笑を立て、馬乗りの男子生徒がむつの下半身を掴んだ。
ーバァリーン!!!
突然。
ガラスの割れた大きな音が響いて、全員の動きが止まった。
倉庫にある2箇所の窓ガラスを瞬間的に見たが、マットを立て掛け目隠ししてあるからこちらからは見えない。
しかし、その2つは網入りガラスで割れるはずもなく、5人が慌てた様子でキョロキョロ辺りを見回す。
続いて〝パリン!パリン!ガシャン!〟と音がして、そちらを見た。
全員から少し離れた入り口から見て左手の壁、3m位の高さにある天窓が割れている。男子生徒達が驚いてると、太めの木の枝が窓枠の内側をなぞってグルっと一周してガシャガシャ音を立て、砕け損なったガラスを落として行く。
一瞬の事で全員が反応する前に割れた窓枠にヌッと布と手が現れ、人がよじ登っきた。
男子生徒達「「「ゲッ!!」」」
その人物は倉庫内にヒラリと舞い降り、ゆらりと顔を上げる。
男子生徒「「「小日向!!」」」
むつ「修二!!」
修二「みーつけた♪」
ニッコリ微笑んだ修二が、視線だけむつをちらりと見た、むつは殴られ、服が肌けて泥だらけだ、静かな視線はまた男子生徒に戻って修二はニッコリ笑みを深めた。
むつ「修二、手!」
窓枠からすり抜けた時引っ掛けたのか、右手から血が流れている。
修二「いーけないんだー、いけないんだ、せーんせいに言ってやろ♪ 。3年空手部の野々村君、宮崎君、柔道部レギュラー副将の田宮君に先方の小野田君、万年補欠の高橋君」
修二の登場に、高橋は驚きで眉を上げる。
高橋「ま、松井田は?」
修二「寝てる」
高橋「は!?」
修二「あー、君らにしては頭使ったよねぇ、僕らをバラバラにしてヤろうなんて、でも爪が甘かったね。華南をやるのに5人じゃ少なかったし、松井田の馬鹿に後で言っといて、わざわざ僕らをバラバラにしたのに携帯で連絡とらせるなんてアホだって…」
電話口で、華南の弱ったような声を聞いた時、一瞬ヒヤリとしたが、華南はスピーカーから期待どうり一言を放った。
華南『修二!!大丈夫か!?』
修二『華南は?無事?』
華南『こっちは終わったぜ、犬コロは校庭で玉追いかけてる』
襲われた時は10人ほど居て捕まったらしいが、その後見張りで5人に減った所を瞬殺して相手を締めたら、雷太をさらったのが嘘だと判明したそうだ。
そうなれば、大人しくする理由は無い。松井田の顎に蹴りを入れ、その後絞め技で落としてやった。一年坊の2人は駆けつけた華南にビビって逃げ、修二は今ここにいる。
高橋「なッ!!」
宮崎「ハッ、バカじゃん、人数分かってんのか?」
男子生徒3人が修二を取り囲み、2人がむつを取り押さえる。
田宮「お前が1番よえーのは分かってんだよ、むつの後ろに隠れてえばり腐ってやがって、覚悟しろよ」
修二「あは、まずは1番強いのを人数で潰して、弱いやつを後から取り囲んでリンチ?一応作戦としてはなりたってるよねぇー?」
高橋「弱いって認めるのかよ、許しでもこうか?」
修二「うん、僕ちゃんむつや華南よりは戦闘力無いねぇ、でもさぁ、君らより弱いとはかぎらなくなーい?」
高橋「はぁ?関係ねぇーよ!」
修二「柔道部補欠の高橋君、夏の大会に出れなくなっても僕ちゃん責任取らないよ?…あ!補欠はもともと出れないか♪」
ふふッと笑った修二は、血が流れる右手をペロリと舐めて傷口の血を口に含む。
わなわな震えた柔道部補欠の高橋が怒鳴った。
高橋「黙れホモ!!」
一人が飛びかかると、残りの2人も続いて修二に襲いかかる。
(…バーカ)
と、笑顔でつぶやいた修二がゆらりと体をかたむけた瞬間笑顔が消える。
1番に突っ込んできた高橋の懐に飛び込んで高橋を吹っ飛ばし、続いて突っ込んできた2人の内、体格のいい柔道部副将の田宮を選んで顔に向かって口に含んだ血をブッと霧状に吹き掛けたじろがせ、残りの1人空手部宮崎の右ストレートをかわし応戦したが、激しい動きに一瞬頭がクラッと貧血を起こして動きが鈍る。起き上がった高橋に背中から蹴りを入れられよろけた拍子に頬を殴られて修二は床に倒れた。
宮崎「大人しくしろ!」
空手部の宮崎にマウントをとられ、また一発入れられ、修二の口から血が流れた。
流石に、現役のやつのは効く…
こんな時にクラクラしたのを感じて
修二がふっと笑った。
マウントを取ってた宮崎が修二の胸ぐらを掴み上げる
宮崎「ッてめぇ何笑って…」
高橋「宮崎、こいつひん剥いてヤっちまえよ」
宮崎「あ、そっか、こいつが下だっけ?」
は?
宮崎「お前が女役なんだってな?毎晩柴田に可愛がられてアンアン言ってるらしいじゃんか」
ニヤニヤする宮崎に修二は目を見開く、その情報提供者はこの中で1人しかいない。
修二は恨み混じりに心の中で叫んだ。
むぅ〜つぅ〜!!!!
苛立った修二は、胸ぐらを掴んでマウントとってた宮崎の手の親指だけを掴んで関節と逆にねじり上げると、宮崎が悲鳴をあげて修二の上から崩れた。
起き上がろうとした修二に、今度は高橋が殴りかかって覆いかぶさり、目潰しされた柔道部田宮が修二の手を掴んだ。
ービリッ!!
修二のワイシャツのボタンが弾けて飛び、白い肌があらわになる。
1週間むつと華南に愛された体には、赤い花が咲いていた。
高橋「ゲロ、マジだ、つーか白っ!」
高橋がニヤリといやらしい笑いで修二を見下ろしていたら、ガシッと後ろから首根っこを掴まれて動けなくなった。
むつ「いい度胸だなぁ」
高橋「し…柴田…」
ネットにくるんでボコってとりおさえたはずのむつが、怒り狂ってそこに立ってた。
むつを押さえつけていたはずの2人は、すでにボコボコで床に転がっている。
修二が3人を相手にしてる間に、むつは2人をやっつけてネットから抜け出していたのだ。
高橋「ぎぁああああ」
むつに渾身のボディーブローをいれられ、高橋の無残な悲鳴が響いて、その場から逃げ出す高橋が、扉の内鍵を開けて体育倉庫の外へ出ると、意識のある残りの奴らもわらわらと出口に向かった。
が、高橋は、ドン!っと何かにぶつかって尻餅を着いた。
そこにいたのは…
高橋「わ!!た…橘!!」
華南「パーティーは終わりかよ?俺はこれからだぜ?」
高橋「ひっ!!」
殺気を放って立ちはだかる華南に、喉を引きつらせた高橋、もう、前にも後ろにも進めない。彼らからしたら、前門の虎後門の狼だろう、無残な悲鳴が響いた。
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谷崎「お前ら何やってんだ!!」
保健室に来た僕ちゃん達に、担任谷崎の怒鳴り声が降りかかる。
むつ「俺たちのせいじゃねぇーし」
谷崎「修二!喧嘩して、更に1日に2度も貧血で運ばれて、奏一に報告するからな!」
むつ「倒れたのは華南のせいだ」
華南「なんでだよ!」
むつ「体調不良の修二を窓から押し込んだ」
華南「し、仕方なかったんだ、窓が小さくて俺じゃあくぐれなかった」
修二「僕がやるって言ったんだよ」
むつ「うるせぇ!お前は少し自分をいたわれ!!」
修二「助けに入ったのに」
むつ「助けたのは俺だ!!」
華南「まぁまぁ」
むつ「まぁまぁってお前は最初にとっ捕まらずにボコにしてりゃあこんなことにはならなかった!」
華南「むつ君きびし〜、俺はお前を人質にとったって言われたんだよ」
むつ「俺がそう簡単に捕まるか!」
修二「…騙されて、捕まってたじゃん」
むつ「うっさい修二!!俺はお前には騙されないぞ!!あの話デタラメだろう!?」
昇降口での話を蒸し返され、修二はとぼける。
修二「…本当でスゥ」
むつ「嘘だ」
修二「本当」
むつ「嘘だ!!」
修二「あ、目眩が…」
むつ「え!だ、大丈夫か!?寝てろよ!!」
忽那「君たち、手当は終わったから、もう帰りなさい…」
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