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狭い世界の外側と俺たち〜むつ〜
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翌日。
奏一さんに会う約束をしようとメールしたが惨敗。そして、天気予報では、午後から付近を通過する台風の影響で雨が降るとのことで、ビーチも人が少なく。風の影響で高い波を好んだサーファーがいるだけでお店は昼過ぎ1時でかんこ鳥が鳴いていた。
店長「天気予報はどう?」
吉良「ダメですね、3時には降水確率90%」
携帯の天気予報でチェックするものの、雨は確実そうで、いつでも閉店出来るように、店前のパラソルを閉まってる時だった。
舞子「むつく〜ん!」
遠くから1人の水着にパーカー羽織った女の子がコッチへ向かって走ってくる。
舞子「やっぱりむつ君だぁ〜!」
そばまで来て息を切らせた彼女には、見覚えがあった。だが、俺より早く華南が口を開く。
華南「…誰?」
舞子「あっ、華南君もいるぅ、あはは、私だよ、舞子」
華南「ま、舞子?」
『舞子(まいこ)』。彼女は俺が修二と華南とSEXした後、エッチした唯一の女だった。
しかし、俺とした時は黒髪ストレートだったのに、今は茶髪に染まっている。
舞子「久しぶりぃ、髪の毛染めたから気づかなかった?キャラメルハニーだよ似合う?」
この髪の色…修二と似てる…。
淡い青のビキニに白の半袖パーカーを羽織った舞子は、修二と同じように束ねた髪を左側でクルッとしていて、前髪は横に三つ編みしておでこを出していた。
修二が女の子だったら…こんな感じだろうか?
むつ「似合うんじゃん?」
舞子「ププッ」
むつ「な、なんで笑うんだよ」
舞子「えー、だって、むつ君がバイトとかビックリなんだけどぉ」
むつ「うるせェ〜よ、お前はさっさと男のとこ帰れよ」
舞子は「男はいません。今日はお姉ちゃん達と来ましたぁー」
むつ「お姉ちゃん?」
舞子「ほらあそこ!」
舞子が指した場所に、5人の綺麗系の女の人がいた。こちらに手を振ってきたので応えて手を振ったら、その中の一人がこちらに走ってくる。
赤茶の髪を腰まで伸ばしていて、舞子より明らかに年上に見える彼女は、舞子とお揃いの色違いの淡いオレンジ水着、舞子よりグラマーなボディライン。
その彼女を見て、華南が驚いた。
華南「えっ…真美さん…」
真美「華南君じゃない、偶然ね」
舞子「あれ?お姉ちゃん華南君を知ってるの?」
真美「元彼♪」
華南(おっ、お姉ちゃん!?)
むつ(も、元彼!?!?)
グラマーなお姉さんは、にっこり微笑んで挨拶してくれた。確かに、華南が前、あれこれ付き合ってたタイプの綺麗系の女性だ。
でも、こんな広い海で元カノに会うって!?
舞子「えー、そうだったのぉ?」
むつ「へぇー、そうだったのぉ」
華南「…ぁ、去年の話だよ…」
気まずそうな華南をジトっだ見上げる。俺たち男子校だったから、こうゆう場面に今まで遭遇しなかったが、なんとも微妙な空気だ。
真美「舞子こそ、そっちの彼は、元彼?」
舞子「違うよぉー」
真美「ふーん」
ニコニコ答えた舞子に、真美は含みを感じたように、意味深に俺を見る。すると、華南も意味深にこっちを「ふーん」とか言いながら見た。
ッ!華南の奴、舞子との事知ってるくせに!なんだそのツラは!
しっかし、姉妹とそれぞれヤッてたなんて…アレか?俺たち義兄弟ってやつか?
ますます微妙。
舞子「ねぇねぇ、むつ君、今日は何時上がり?久々だし一緒に遊ばない?」
むつ「ばーか、夕方まできっちりバイトだよ」
真美「私たち泊りだから、夕方までなら夕飯一緒しない?お姉さん達が奢るよ。いいよね?華南」
華南「えっ」
真美「聞いてるよ。華南君に可愛い子ができたみたいって、話聞かせてよ。ね?」
むつ「俺たち…」
俺が言いかけた時だ。
奈々「うわぁ〜、彼女さん?2人の彼女さんですかぁ?想像してたのより美人で可愛い!!」
振り返ると、そこには奈々がいて、目をキラキラさせ、まくしたてるようにペラペラ喋りだす。
奈々「初めましてぇ、バイト仲間の奈々です!お2人がむつと華南の彼女さんですかぁ?想像より素敵でびっくりしました!これじゃあ毎晩電話しちゃうのも納得だぁ〜」
むつ「いや、ちげぇーし」
奈々「やだなぁ照れないでよぉ」
ああ、何かめんどくさいことになってる…。
奈々「あっ!そのお揃いの水着可愛い!!それ、reviコレクションですよね?」
舞子「あっ、知ってるんですか?」
奈々「私大好きなんです」
何故か、あっという間に打ち解けて、会話に花が咲いている。俺にはチンプンカンプンで、めんどくさい。こういう時はほっといて仕事に戻ろう。俺はパラソルを仕舞い込み、テーブルと椅子を床下のボックスにしまっていた。だが、女子3人のトークは盛り上がる一方だった。
奈々「本当に!?凄い凄い!華南君の彼女さんreviで働いてて、むつ君の彼女さんはreviのモデルさんなのぉ?!」
奈々が一人で盛り上がって、褒めまくるから、舞子も否定しやがらねぇーし、めんどくせェー…。否定しても聞いてねぇし、華南も呆れ顔だった。
その時。
「むつ君と華南君の彼女?知らなかったなぁ〜♪彼女が居たなんて♪是非紹介してよ♪」
どこからか聞こえてきたのは、聞き覚えのある猫なで声。含みのある、いたずらっ子みたいな笑い方。最近、聞き飽きる程聞いてる気がするその声に、またかと呆れて振り返る。
まぁた面倒な奴が増えた、今日は厄日なの
……か…?
えっ…?
振り返った先にいたのは…。
マキ「モデルさんと付き合ってるなんて、むつ君もやるなぁー、ねぇ、修二♪」
修二「………マキ、抱きつかないでよ暑い」
克哉「…2人とも、ちゃんと働けよぉ〜」
しゅ…修二…?
そこには、修二と、修二に横から抱きついてるマキ、その隣に克哉が居た。
何で…マキと…?
華南「彼女な訳ないだろ!」
俺が驚いていると、華南がすぐさま否定した。
マキ「いやいや、隠さなくてもいいんじゃない?夏だし、海だし、水着美人だし」
華南「だから、ちげぇーよ!」
華南が少し慌てた様子で否定しても、マキはニヤニヤしている。
何を華南は慌ててるんだ?マキなんかほっときゃいいのに。あいつ分かってて俺たちをからかってるんだし。
修二「舞子ちゃんその髪も水着も超可愛いね☆似合ってる♪」
舞子「ありがとう♪修二君元気だった?」
修二「僕ちゃんなら超元気だよ☆」
マキ「あれ?知り合い?」
修二「中学の時の同級生だよ」
俺はこの時、何故、華南が慌てたのか全く分かってなかった。
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