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俺たちを壊す媚薬〜修二〜3
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8月10日17時50分
【海の家sid】
吉良「違うよ」
バイト終りの吉良は、むつと華南を連れて、予約してある店に行く途中だった。
むつ「え?違うの?」
華南「じゃあ、一体誰が…」
吉良「うちの店の朱雀関係者は、店長の本田さんと副店長のキラリさんだけ」
華南「うちのってことは、他の店にいるの?」
吉良「まぁ、あの宿と、駅前の居酒屋かな?10人位いるかな?俺は元々本田さんの知り合いだし」
華南「そうなんすか…」
話しながら歩いていたが、むつは携帯を握りしもた。
むつ「…」
吉良「睦美どうしたの?」
むつ「…修二から、メールの返事がない」
吉良「…仕事中じゃない?」
むつ「かな?…」
吉良「もう少ししたら電話してみれば?」
むつ「…はい」
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8月10日同時刻
【修二sid】
裏口から、入ってきたのは小柄な男。
武器も持っておらず、こちらを警戒して身を固くした。
1人なら…
そう思ったが…
男「赤薙(あかなぎ)さん!!人質が!!」
男に呼ばれて現れたのは、明らかに雑魚どもとは違う空気を放つ、強面の男だった。
矢田「赤薙!?しゅ、修二さん逃げて!」
修二「矢田さん立って!」
矢田「俺は動けないから!行って!」
!!足?!足をやられてるの?!
その時、表に繋がる出入り口のドアに数人の人影が現れた。
男『ここは通さねぇーぞ!』
ードカッ!!
数人の争う音がして、残った誰かがドアに手をかけた。しかし、ドアには鍵が掛かっている。
ードン!ガチャガチャ!!
奏一『修二!!』
ードン!ドン!
修二「兄貴!!」
扉を破ろうと向こうから体当たりする音が響く中、赤薙と呼ばれた男は、平然とドアを見つめ、懐からゆっくり短刀を抜いた。
赤薙「チッ」
扉に走りこもうとした僕を、赤薙は後ろから羽交い締めにして、首に短刀を突きつける。
矢田「や、やめてくれ!」
赤薙と小柄な男は、動けない矢田を残し、僕ちゃんを引きずって車に押し込める。
兄貴がすぐそばに居たのに、僕は兄貴に再会することは無く。その場から連れさられた。
でも、僕ちゃんは冷静だった、僕の小指にはGPSの仕込んであるピンキーリングがある。
これが壊されない限り、兄貴が僕を見失うことはない。
車には、運転手に小柄な男と、赤薙が俺と同じ後部座席に乗った。
緊迫した空気の中、赤薙は方々に電話していたが、どれも繋がらず。移動してからだいぶ経つのに、彼らは状況の悪さに苛立って車のドアを殴りつける。
赤薙「クソ、他は捕まったのか…」
苦々しく言ったと思ったら、急に僕の髪を掴んで、後部座席のシートに押し付ける。
赤薙「お前は誰だ!何故、朱雀が動いた、百目鬼は朱雀から抹消されてこの地を追われたはず…」
修二「…」
その時。
運転手「赤薙さん!大変です!後ろ!つけられてます!」
赤薙「は?!」
赤薙が振り返り、舌打ちする。すると、何かに気が付いたように、僕の体を弄って洋服を脱がしだした。
赤薙「携帯……無い…」
苛立った赤薙は僕の服脱がし、窓から投げ捨て出した。
修二「や、やめろ!」
赤薙「お前!何か持ってんだろう!」
素っ裸にされて、ネックレスも捨てられ、さらに何かないかと体をベタベタ触られた。必死に隠したが、ついにGPSの仕込んである指輪も取り上げられて窓から捨てられてしまった。
シートに押し付けられてる僕ちゃんには外の様子は分からない。10分位、ジェットコースターのように体が右に左に振り回され、しばらくすると揺れが収まり速度も普通に戻った。
兄貴たちを巻いちゃった?
兄貴!!
8月10日18時32分。
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