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夏休みな俺たち〜むつ〜
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8月25日
この日、俺たちは華南の家に泊まっていた。
前日に、浴衣を合わせてそれぞれに合うか確認したが、そのまま華南に食べられた。
華南は、最近超がっついてくる…。
ちょっと前まではカッコつけてたのに、最近いつも野獣モードだ。
こないだ修二が拉致られたのと関係あるのか?
俺は心配するべきだろうか?
それともただの色ボケか?
修二「まっ…待って華南…あっ…あぁ」
華南「修二の髪、俺と同じ匂い…」
将来一緒に住んだら、こんな毎日なんだろうか…?
修二「はぁ…アッ…んふっ…ダメ…待って」
華南「どうして?ココこんなに緩んできたよ…」
ありえない話じゃ無いだけに、毎日ズコバコされて溺れそうでちょっと怖い…。
修二「あっ…挿れちゃ…待って…ふぁあ…声…こ…え…が…」
華南「ああ、俺がキスで塞いでやるから」
俺たち、こんなんで大丈夫だろうか?
むつ「お前、今週ヤりまくってるのに…朝からしつこいよ…」
朝、起きたら華南と修二がヤってた。
俺が目を開けたら俺も襲われた。
昨晩もヤったのに、華南の絶倫具合はちっとも衰えない。
華南「俺の溢れる愛だ」
むつ「溢れすぎなんだよ。俺たちをやり殺す気か!」
修二「あは…はは……もう無理」
家にいたら身がもたないので、3人で外に出た。
今日は祭りがある。だから、商店街は賑やかで、昼ちょっと前は子供神輿が通っていた。
昼ご飯はハンバーガーを買って公園で食べた。吊るされた赤い提灯やら、浴衣の女の子達やら、甚兵衛着た子供達やらが目の前を通って少し先の祭り会場に向かっている。
あちー…、夕方は涼しくなるけど今は干からびそう…。華南の家帰って、風呂入って浴衣着替えて…
のんびりしていたら、修二の携帯が鳴った。
ベンチから少し離れて電話に出た修二が突然大きな声を出した。
修二「えっ!?脱走!?」
脱走?…。
単語から連想できるものが無く、修二の声は深刻というより心配そうで、危険なことではなさそうだ。
修二はその後小さく返事して、通話を切った。
華南が心配そうに修二の背中に声をかける。
華南「どうした?」
修二「うん、マキが。泉さんのとこから脱走して、見かけたり絡まれたら、連絡して捕まえといてほしいって」
むつ「はぁ?なんだそりゃ…」
意味が分からず首を傾げた俺。でも、修二と華南は視線を合わせて、心当たりがあるのか心配そうな表情。
修二「やっぱり、何かあったのかなぁ?」
華南「…確かに、おかしかったもんなぁ」
は?おかしい?マキが?マキはいつでもおかしいだろうが…。
でも脱走って…あのヘラヘラ何でも受け流してる男が?
修二「泉さんには悪いけど、マキの話を聞いてみてから連絡するか決めたいな」
華南「いいんじゃん、俺らも少しはマキの役に立たないとな」
むつ「…まぁ…、でもあの神出鬼没がそう簡単に見つかるか?」
俺たちは腕組みして唸る。
マキの事は、何も知らない。
いつも勝手に現れて、不敵に笑って消える。
あいつは一体何者なんだ?
しばらくすると、公園の様子が変わった。
皆、同じ方向を見ている。
何か見世物でもやってるのかと覗くと、そこにはビックリするような格好の人物がいた。
汗だくのその綺麗な人は、男か女かも遠目では判断できないほど中性的でモデル系美人。
長い髪を乱し、汗でびっしょりのランニングからは、形や色がわかるほど透けて見える桜色のちくび。
走って疲れたのか、両膝に手をつき前屈みだから、くびれたウエストとおへそも丸見え
丈の短すぎるホットパンツからは色白の細い生足。
ダラダラ垂れる汗が、雫となって地面に落ち、汗のつたう鎖骨と首すじ。どこを見てもヤバイとしか言いようがない色気。
よく知るその人物の卑猥としか言いようのない、痴態に言葉を失う。
真っ先に動いたのは華南だった。
華南「うわっ!なんつー卑猥な格好で歩いてんだ!?」
華南の叫び声で、その人物が顔を上げた。
華南「透けてるぞマキ!!」
むつ「ゲッ!?ちくび丸見えなんだけど!」
修二「ちょっと、マキ!前隠して!!」
俺たちが駆け寄ると、マキは、一瞬何とも言えない表情をして、緩むように口元から笑顔に変わって、いつもみたいにケラケラ笑った。
マキ「あはは、俺男だよ?」
公園の隅の木のそばで、マキを取り囲むようにして、周りからの視線を遮断するようにした。近くで見るマキの色っぽ差は、女みたいに綺麗で…生々しい。
華南「お前は、見た目が男か女かわかんねぇし、エロ過ぎなんだよ」
むつ「歩くエロ本だな…」
もう、裸で歩いてるんじゃないか位の注目度。公然猥せつ罪に等しい。公園にいる男も女も色めき立った視線でマキを見てるし、中には今にも話しかけてきそうなヤバそうな目つきのやつもいた。
本人はそんなの関心がないのか、視線を気にする様子もなく、無駄にフェロモンを撒き散らして髪をかきあげ、ぶりっ子ポーズを取る。
マキ「むつは文才無いなぁ、歩くビーナスって言ってよ」
修二「ふざけてないで、マキ、僕ちゃんの日除けのパーカー貸してあげるよ」
マキ「ありがとう修二♪」
修二が薄手のパーカーを脱いでマキに手渡そうとしたら、マキが修二に抱きついた。
マキ「ん〜♪首すじから華南の香水の匂いがする♪朝からお楽しみだったのかな?♪」
修二「ぁ…」
むつ「抱きつくな!」
華南「嗅ぐな!」
俺らが怒鳴っても、マキはいつもみたいにニヤニヤして修二から離れやしない。修二に抱きつきながらわざとらしく可愛く俺を見つめてぶりっ子におねだりをしてきた。
マキ「むつ君、僕、暇なんだよ遊んで♪」
真っ直ぐ見つめてきたマキは、イタズラっぽい色気ある表情なのに、その瞳はまるっきり笑ってない冷たい真っ黒な瞳だった。
あれ?
むつ「ってか、お前どうしたの?目ん玉真っ黒じゃん」
マキ「え?」
マキの表情に、初めて動揺の色が出た。
今まで、表情の読めないキョトンとした顔はしても、こんなはっきりした動揺の色は見たことがない。
修二と華南が言ってたみたいに…何かあったのか?
すると華南がマキの顔を覗き込む。
華南「…クマもできてるなぁ」
華南の言葉で我に返ったのか、またヘラヘラ笑いだした。
マキ「あは♪うちの寮クーラー壊れててぇ、全然眠れないのよねぇー♪」
修二「…。マキ、喉乾いた?」
修二の声色が変わった。
優しく微笑む修二に、マキもまた、何かを察したみたいだ。
マキ「ん?ああ…確かに…走ったし…」
修二「むつ、華南と飲み物買ってきて」
修二が意味深な目でこっちを見た。
鈍感な俺でも流石に分かる。
この場は一旦修二に任せよう。
むつ「!、ぁ…おぉ」
華南「ついでに俺たちも…修二は紅茶でいい?」
修二「うん」
近くの自販機にジュースを買いに行く。
このまま離れてろってことかと思った。
華南「…むつって凄いね、マキの瞳にも曇ってるのとか分かるの?」
むつ「え?…ぁ…いやぁ…何つーか、あの悲しそうな真っ黒な目が修二に似てるんだよなぁ…、でもマキの方が断然黒いっつーか、複雑そうつーか。分かるっていうより、そういう目を知ってるってだけだし、あの目を見るまで、『なんだいつも通りじゃん』って思ったし…」
華南「…そうか。…確かに似てるかも…」
むつ「え?」
華南「マキも同類の匂いがするから修二を構うのかもな…。戻ろっか」
ジュースを買い終わって直ぐに戻ろうとする華南。俺はマズイんじゃないかと思った。
むつ「あれじゃねーの?二人っきりにしろってことじゃねーの?」
華南「んー、マキは簡単に何があったかは言わないタイプじゃないか?修二と同じなら。それに、俺らと居たくないなら、マキはスルッと消えちゃうやつだろ?」
華南の言葉に…
俺は、まだまだなんだと思い知らされる
まだ全然、華南に敵わない…。
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