アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
北斗と猫耳コスプレ〜後編〜
-
そんな申し訳ないです!。
って言うつよし君に、どうせ兄さんが服もって来るし、着替える時困るし、寒くないし。って言って家に連れてきた。
飲み物を取ってくるから部屋で待ってて、って言ったら、手伝わせて下さいって聞かない。
そわそわ落ち着かないつよし君は、周りを警戒してビクビクする小動物みたい。
家には誰もいなくて、飲み物を台所で入れていた時、ふと思った。
女の子だったら連れ込み?
…男の子でもなるんだろうか?
北斗「紅茶にしたけどいい?」
つよし「あ、ありがとうございます。紅茶好きです」
好きです。と、緊張気味に微笑むつよし君。
その可愛らしい微笑み、危険です。
華南早く帰ってきて!!
…いや、もう少し待って!
部屋に戻った僕は、小さなテーブルにお盆を置いて一息ついた。
小柄な可愛らしいのつよし君が微笑んだり、後ろからちょこちょこついてくると、心がざわつく。そんな無駄なことを考えていたから、油断していて気付くのが遅れた。
つよし君がコートを脱いで、メイド服でちょこんと正座していた。
あ、危ない…、お盆落とすかと思った。
手伝いますってお盆の紅茶セットとお菓子をテーブルに出してくれる。
ヤバイ!リアル猫耳メイド!!
緊張気味にそっと食器を扱う表情と仕草、新人メイドさん的な!
愛らしすぎでしょ!!
でも、男の子だから!静まれ心臓!
…でも、やっぱり可愛いなぁ〜…。
着替え、貸してあげた方がいいのかな?
あー、でも見ていたいような…。
つよし「あっ、コート、あ、ありがとうございました」
向かいに座ったつよし君が、正座してスッと、お店みたいに綺麗に畳んだコートを出す。
うう…女子力高い!
やっぱり着替えて貰おう…
北斗「着替え貸してあげるよ」
つよし「いえ、大丈夫です!北斗さんが良くしてくださるので困ることも無いです」
困る!僕が困るんです!!
つよし「こないだもアリスの格好して1日過ごしましたし」
アリス!?不思議の国の?
北斗「ヘェ〜、それ、写真とかあったら見たいなぁ」
つよし「は、はい。しゃ、写メがあります」
恥ずかしそうにしながら、なんとか会話をしようとしてくれてるつよし君は、携帯を取り出して、文化祭でのアリスのコスプレを見せてくれた。両手で握りしめた携帯を、前習えみたいにピーンと伸ばしてプルプル震えてる。
人見知りなのは分かるが、ずっとプルプル震えてる…いきなり家とかまずかったかな?もしかして…
北斗「僕が、怖いですか?」
つよし「いえ!イケメンさんです!!き、緊張しちゃって…」
申し訳なさそうに困り眉の上目遣いで見つめられて、僕の心は叫び出しそうです、
僕はサッと携帯を受け取ろうとして、つよし君の指も握ってしまった。
つよし「ぁッ…」
パッと手を引っ込め、つよし君が顔を真っ赤にしてうつむいた。
やーめーてー!!
そんな乙女な反応しないでぇー!!
誰かぁ!!かなぁん!兄さぁん!
つよし君から目を離さなきゃと思い、携帯の写メに視線を落とす。
グハッ!!アリス万歳!!
…耳…ウサ耳付いてるんですけど!!
カラフルな色合いのふわふわの服に、赤く小さな唇。今の化粧より、派手めな化粧にも負けない可愛さ!しかも、ウサ耳!!
もう、鼻血ものです!!
ことごとく僕のど真ん中を射抜いてくるつよし君…。どうして男の子なんだ!。
他の服も着てほしい…、僕のコレクションをはじから試着してもらって猫耳とか付けて、手をリボンで蝶々結びしたい!
ダメだ!!変態だと思われる。
それに小動物みたいにプルプル震える純情可憐なつよし君に、そんな下世話なこと考えてるなんて失礼すぎるぞ僕!…。
つよし「あ、あの、お好きなんですね」
北斗「え!?」
つよし「可愛いお洋服が…」
アリスの衣装に釘付けの僕につよし君が、純粋なエメラルドの瞳で見つめてくる。
透き通りすぎ!誰かー!!助けてぇ!!
つよし「ぼ、僕のお友達にもいますよ、自分で衣装作っちゃう手先な器用な子が」
僕にとってはとても避けたい話題だったが、つよし君は一生懸命僕と会話をしようとしてくれていて、しかも、友達の事を話す彼は柔らかい表情になった。
笑った…
北斗「とも…だち…って同級生?」
つよし「はい、同じ学年の双子さんです」
北斗「へー、双子」
つよし「あ、頭も良くて運動できて、とてもカッコよくて可愛いんです。写メあります」
仲良しなのだろう。とても嬉しそうに話すつよし君…。…君も可愛らしくて可愛いから…
つよし「2人はグランプリを取ったんです」
つよし君の見せてくれた写メには、とてもそっくりで綺麗な可愛い双子が着物姿で写っていた。
北斗「凄い綺麗だね」
凄い綺麗…でも、それだったらこないだのマキさんの方が綺麗だったな…。とか思ってしまう。だから…
北斗「僕は、アリスの方が好きだなぁ」
つよし「ッ…」
何気なく言った言葉に、つよし君が真っ赤になってしまった。
北斗「…ぁ、ご、ごめん!ついうっかり!」
つよし「あ、いえ、嬉しいです。あ、ありがとうございます…」
僕たちは、そうしてぎこちなくも会話をつづけ。華南は全然帰ってこないし、連絡もない。
つよし君は、華南とどうやって知り合ったのか、どうしてメイド服を着ることになったのか話してくれた。そして分かったのは、つよし君はマキさんの後輩で同じの学校に通ってること。むつさんに不良から助けてもらい、華南と修二さんと出会ったこと。そして、マキさんが猫耳ヘアーを結った事が分かった。
マキさんマジ天使!!
華南とむつさんと修二さんの話しをしだしてしばらくして、つよし君は緊張がほぐれてきたのか、あまりどもらなくなり、柔らかく笑うようになった。つよし君の緊張がほぐれて表情豊かになると、僕は、逆に緊張が増していく。
男の子だと分かってはいるんだけど、ドキドキしてドキドキして困ります。
つよし「…すいません、僕…話しが下手で…」
緊張から。口数が減った僕のせいで、誤解させてしまった。
謝ろうとしたその時。
ーガチャ!
修二「つよしごめんお待たせ!」
むつ「北斗ご苦労さん」
つよし「修二さん、むつさん」
パァッと花が咲いたみたいに喜ぶつよし君が、修二さんに抱きしめられた。
…………………………ぁ…。ズルい…
華南「悪い、北斗待たせたな。つよしにイタズラしなかったろうな」
北斗「………兄さんじゃないんだから、そんなことしないです」
むつ「ああ、そうだな、華南はSっ気ある変態だからな」
華南「いや、俺より北斗の方が変態だ」
今までだったら華南に反論したのだけど…。
今の心理状態の僕では、言い返す言葉が見つからなかった。
修二「華南、北斗君に謝んなさい。初対面のつよしと二人っきりにするなんて」
華南「ッ…、…すんません」
むつ「ほら、つよしの洋服。着替えちゃえよ」
つよし「はい」
むつ「後ろのチャック下ろしてやろうか?」
は?ここで!?
北斗「ちょっ!ここで着替えないで下さい!華南の部屋か洗面所でやって下さいよ!」
つよし「ご、ごめんなさい」
僕は、思わず叫んで、全員を追い出してしまった。
ーバタン。
ヤバイ!ヤバイ!顔熱い!
廊下で四人の声がする。
華南『なんだ北斗のやつ』
むつ『つよし、なんか北斗を怒らす事したのか?』
つよし『す、すいません』
ち、違う!むつさんそうじゃないのに!
修二『……。あー、大丈夫だよ、つよし、北斗君は照れてるんだよ』
僕は弁解することもできず。
着替えたつよし君は、帰って行ってしまったのでした。
でも、あれ以上一緒にいたら…ヤバイ
なんか…目覚めそう……。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
402 / 1004