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百目鬼から見たマキ…
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百目鬼「杏子、今度の28日に賢史の依頼が終ってすぐ戻る予定だったが、1時間ほど寄り道していいか?」
事務所で杏子にそう伝えると、杏子は目をパチクリさせた。
百目鬼「私用で出かけたいんだ、電話にはいつでも出られるようにしておく。構わないか?」
杏子「え?ぁ…はい。その日は、檸檬も私も居ますからお任せください。百目鬼さんは働き過ぎですからそのままお休みして下さってもかまいません」
百目鬼「いや、ちゃんと戻る。檸檬の仕事のチェックがあるしな」
俺の事務所は、探偵が俺だけだ。
だから仕事をこなすのも、依頼人と話を詰めるのも俺。以前は賢史の依頼の危険なものや彼の紹介での依頼の仕事ばかりやっていたが、今は簡単な一般の依頼が入るようになり、檸檬にも案件をもたせてやれるようになった。
だが、檸檬はまだ見習いだ。檸檬のした仕事は全て俺がチェックし、お客へのフォローもする。一時的に仕事の量が増えた。
だが、マキも事務仕事や接客を手伝ってくれ、仕事は何とか順調に機能していた。
檸檬「何々?百目鬼さんどっか出かけるの?珍しい」
必要最低限しか休みを取らない俺が、こんなことを言うから、檸檬がニヤニヤ絡む。
百目鬼「ん?まぁ…」
檸檬「デート?」
杏子「マキちゃんとですか?」
百目鬼「…」
何故だ…。
女の勘か?
檸檬「マジ!?百目鬼さんついにマキちゃんとどうにかなっちゃたの?ってかならない訳ないか、マキちゃん天使だし」
百目鬼「なってない。マキが天使?檸檬、頭のネジ閉めろ」
檸檬「まったまた〜、だって百目鬼さんマキちゃんとHしてるでしょ〜?」
あっけらかんと聞かれて非常に気まづい。
まぁ、檸檬と杏子は俺がゲイだと元々知ってるし、雪哉との関係も知ってるから想像はつくだろう。
杏子「檸檬。下品よ」
杏子に冷たくピシャリと言われ、檸檬は納得がいかないと言った拗ねた声を出す。
檸檬「だってさぁ、いい加減教えてくれても良くない?マキちゃんが事務所に来てから3ヶ月も経ってるんだよ?百目鬼さんのパートナーになるってことは、俺たちの〝あねさん〟になるんだよ?ってかあんな甘々に甘やかしてて、付き合ってないとかおかしくない?」
マキが俺の家に居候してた間は付き合ってない…むしろ口論の方が多かったのに、アレを見て付き合ってると思ってたのか、マキと付き合ってまだ1ヶ月半位しか経ってない。檸檬の洞察力もまだまだだな…
杏子「よしなさいよ檸檬」
詮索する檸檬に冷たく杏子が静止しても、檸檬の不満は止まらない。
檸檬「だって前はさぁ、朝はコーヒー昼は食わないし夜は外食。それによく雪哉さん来てたのに。マキちゃん居た時は朝作って昼飯作って夜ご飯作ってやってたんだよ?マキちゃん学校始まって百目鬼さんなんか寂しそうだし、雪哉さん来なくなったし、どう見ても付き合ってるでしょ!」
百目鬼「寂しそうってなんだ!俺は寂しくないぞ!あれはマキとの交換条件だ、矢田に俺の性癖隠す代わりに飯作れって言われたんだ、外食は口に合わないとか贅沢抜かして!マキに会えなくて寂しかったのはお前だろ!マキが来なくてブツブツぶーたれて!後、雪哉来ないとケーキを差し入れて貰えないから文句言ってんだろ!」
檸檬「あ、バレた」
檸檬はぺろっと舌を出し、俺はそれを睨みつける。
百目鬼「下手な噂は立てるなよ、矢田の耳に入ったら面倒ごとになる」
分かってるのか分かってないのか、檸檬は「へーい」と適当な返事を返してきた。
マキとの付き合いは、付き合ったからといって大きく変わりはしなかった。
相変わらず謎が多いい。
だが、修二から教わったことを参考に、何とか自分をコントロールしている。
修二の助言は3つ
1マキは無邪気な子供でありずる賢い大人。
2相手を怒らせ揺さぶり主導権を握る。
3動揺したり驚くと瞼を瞬く。
特に3は、非常に役立った。
平気な顔して憎たらしいこと言ってたりしても、不自然に瞼をパチパチ瞬いてたり、おそらく照れたりする時もパチパチ瞬いて平静を装った顔してやがった。
少しだけ、マキが分かりやすくなった貴重な情報だ。
ちょっと変わったことといえば、マキが堂々と誘惑してくることと、エロさが倍増したこと、一度始まると朝までになってしまって、後悔する。
あとは、ほんのちょっとだけ素直になったこと…
それ以外で大きく変わったことはない。
マキが大学受験があったし、俺も相変わらずの仕事量だったし。
会っても直ぐにマキが跨ってきて、どこかに出かけるって頭がなかった。
マキは大学合格したんだから、お祝いを考えるべきだったか…。
でも、せっかく水族館行くのに1時間足らずで終わったら、勿体無い気もする。
28日は本当に時間が無い。それに水族館は17時半までだ。
仕方ない…。仕事で事務所に戻るが、晩ご飯は、もう一度出かけて美味い店にでも連れてってやるかな…?
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