アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
百目鬼から見たマキ…
-
檸檬(ギャアアア!!百目鬼さんがマキちゃんを簀巻き(すまき)にしてるぅぅ!!)
右往左往する檸檬。
どうしたらいいか分からず、車を開けようとしたが、車には鍵がかかっていた。
檸檬(ど、ど、ど、どうしよう!百目鬼さん超怒ってたし!マキちゃんが怒らせた?あんなラブラブだったのに?ってかマジどうしよう?!これってもしかしてマキちゃんがヤバイ??でも百目鬼さん理由なく怒ったりしねぇし、っつか超怖かったし。ああー!俺どうしたらいいんだ!?)
結局ワタワタしてるだけの檸檬。
慌てふためいてると、矢田が出先から帰ってきて声を掛けてきた。
矢田「あっ!百目鬼さんの車、帰ってきたんすね」
嬉しそうに矢田が車に駆け寄る。
檸檬(NOォォー!!核爆弾接近!!)
慌てて矢田の前に立ちはだかった。
檸檬「百目鬼さん事務所に行ったよ!」
矢田「あ、そうなんすか。そう言えば聞きました?今度また先生様のとことミーティングを兼ねた食事会するんすよ」
檸檬「マジ♪。(ヤッター。じゃなかった、話し込むな話し込むな!!)」
矢田「椎名楓さんもいらっしゃるそうです」
檸檬「あの人マネジャーだもんな」
矢田「檸檬さん?檸檬さんは上に行かないんすか?」
檸檬「俺は、窓を拭いとこうと思って」
矢田「そんな!それは俺がやるッス!檸檬さんの手が汚れるっす!」
檸檬「(ギャアア!車に近づくな!)矢田ちゃん!俺!今仕事に煮詰まって気分転換中なの!」
矢田「え。す、す、すいやせん!お邪魔しました。檸檬さん、頑張って下さいね」
ガッツボーズで応援してくれる矢田を、檸檬は命がけで気を逸らして二階へ送り出した。そしてまた車の前でワタワタうろうろ。
30分程そうしていたら、カチャッとロックの外れる音がした…「ひッ!」恐る恐る中を覗くと、マキが縛られたまま器用に足で車のドアのロックを解除た、〝開けて♪〟と言わんばかりに潤んだ瞳で見つめる。
檸檬は恐る恐る車のドアを開け、マキにねだられるまま猿轡を外した。
檸檬「だ、だ、大丈夫?マキちゃん、いったい何が?」
マキ「えへへ♪♪簀巻きにされたら何分で脱出出来るか試してみよう♪的なあ遊び♪♪だから気にしないで♪」
檸檬「いや、嘘だし。百目鬼さんマジギレしてたし、超気になるんだけど」
マキ「…百目鬼さんは悪くないんだ、僕が、百目鬼さんを怒らせてばかりいるから」
檸檬「百目鬼さんはああ見えて、滅多にマジギレしないんだよ?マキちゃん絡みだと良く怒るみたいに見えるけど、アレは愛情表現の一つだから、ってかマキちゃん何したの?」
マキ「…んふ♪内緒♪」
檸檬「せっかくデートだったんだろ?百目鬼さんあんな張り切ってたのに何して怒らせちゃったの?」
マキ「え?…張りき…る?」
檸檬「クハッ、思い出しただけで笑える、百目鬼さん隅っこで隠れて色々調べてたぜ」
でかい図体の百目鬼が縮こまってコソコソしてるところを想像する。ライオンの着ぐるみを着たティーカッププードルが煙草をふかしながら難しい顔でコソコソパソコンに向かってるのを想像して可笑しくなった。
マキ「ふふふっ」
簀巻きのマキが嬉しそうに笑うのを見て、ホッと胸をなでおろす檸檬。
乱れた服を直してあげようと手を伸ばした。
檸檬「…可愛い格好がだいなしじゃん…」
百目鬼「触るな」
笑い合ってる檸檬とマキの側で、恐ろしいぐらいの低音が響いて、怖い顔の百目鬼が現れた。
檸檬「ッ!?」
百目鬼はマキを睨みつけ、車の中で大人しくしてろと押し込んでドアを施錠する。マキは檸檬にニコッと笑いかけ、後部座席に再び寝転んだ。
百目鬼「檸檬、上の書類とビデオ、全部目を通した、問題ない、あれで進めろ。あと俺は明日半休にしたから、何か聞きたいことがあったら電話してこい、分からずに進めたりするな」
檸檬「ハイ…」
百目鬼「俺は出掛ける。他言するなよ。車を出すから離れてろ」
檸檬「ハイ…」
そうして、百目鬼は乗り込みエンジンをかける、車は簀巻きのマキを乗せ、何処かに向かって行った。
檸檬は車の走り去った方角を唖然と眺めながら、心配した。
檸檬(百目鬼さん言葉選び下手で不器用だからなぁ…大丈夫かなぁ?ってか、さっき俺がマキちゃんに手を伸ばした時の百目鬼さんの顔…、嫉妬と独占欲丸出し……)
.
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
543 / 1004