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お兄ちゃん相関図模様
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羚凰「ほらみろ!忽那さんだって奏一さんを抱きたいんだろ!」
だッ!?
言葉に出すのもおぞましい、脳裏に犯される修二が蘇る。
奏一「ふざけんな!!」
セクシャリティーを理解しようとか、傷つけないようにしてやりたいとか、ブチ切れて全部ぶっ飛んだ!
奏一「俺を抱くだと!?俺は男だ!!」
羚凰「え?」
鬼のような形相で羚凰を睨みつけると、羚凰はビクッと驚き、俺の言葉に『え?』とか疑問系で返しやがった。
奏一「えってなんだ!てめーには俺が女に見えんのか?」
羚凰「え…あ…、奏一さんは、もしかしてゲイじゃないんですか?」
奏一「俺はノーマルだ!男となんて1回も付き合ったことねぇーよ!!」
俺の怒鳴り声に、羚凰はビビると言うより唖然としている、どうやら羚凰は俺が男を好きなんだと思ってたみたいだ。
羚凰「…あ、そ、それはごめんなさい!てっきり、そうだと勝手に思ってて…、いきなり…すいません、気持ち悪いこと言いましたよね。ごめんなさい」
でかい体がまたしてもシュンと丸々。
その時、百目鬼のため息交じりの声が頭をよぎる。
『お前は相変わらず…短気だなぁ…』
そして、やらかしてしまったことに気が付いたが、もう今更だった。
結局はやんわり断ろうと思ってた訳で、結局断るには変わりない。羚凰が仲間だと間違いで告白したなら、これでお終いだし、ただ、同じ職場なのだから少しフォローするべきか…
奏一「…れ」
羚凰「でも俺!諦めませんから!」
奏一「え!?」
羚凰「奏一さんがノーマルでも、好きな気持ちは変わりません!奏一さんみたいな素晴らしい人好きになって諦められる訳ない!」
奏一「いや、あの…」
羚凰「俺、諦めません!奏一さんに俺をちゃんと知ってもらって好きになってもらいたい!」
忠犬が、言う事を聞かなくなっちまった…
羚凰「奏一さん、俺が奏一さんを好きでいることって気持ち悪いですか?」
羚凰が俺の腕の裾を遠慮がちにちょこっと握り、ウルウルとした瞳で見上げてくる。デカイ図体をシュンと丸めて。さっきはいきなり掴んできたのを嫌がったから、お利口にそっと俺の袖を握りしめてる。
奏一「うっ…、いや、だから、気持ち悪くはないから」
超大型犬のくせに子犬みたいなつぶらな瞳で訴えられたら、吠える気になれず、思わず羚凰の手をポンポンと撫でてやると、急にパッと笑顔に変わった羚凰が飛びついてきた。
奏一「どあっ!馬鹿!」
羚凰「ありがとう奏一さん大好き!俺頑張るから!」
目の前の超大型犬は見えない尻尾をブンブン振り回して喜んでる、羚凰の体が大きすぎて、ソファーに押し付けられんばかりに好き好き言われてギュウギュウ抱きしめられ、俺は抱き返す気はないから両手は宙ぶらりんなんだけど、あまりに喜びかなら、絶対振り向かせるって子供なりの真剣な告白を聞いてるみたいで、ついつい羚凰の頭を撫でていた。
忽那「ふむ、奏一は年下わんこ系に弱いんですね」
奏一「えっ!?」
忽那「奏一、真面目な話し、今平気ですか?」
突然〝先生〟の顔になった彩さん、平気ですか?の意味が、〝羚凰に抱きつかれても〟って意味だと気付き、ハッとした。
確かに、平気だ…。だってこいつは百目鬼じゃない、ちょっと手はかかるけど真っ直ぐ真面目なわんこ系の羚凰の腕だって分かってる。
奏一「…平気だ…」
不思議な気持ちで答えると、俺と彩さんにしか分からないような会話に羚凰が少しムッとした。
羚凰「何がです?」
だけど彩さんは、羚凰の言葉に答えずに、俺に向かってニッコリしてきた。
なんかちょっと嫌な予感な笑み。
忽那「私のことも平気ですよね?」
優しい笑顔の彩さんが、俺の髪を撫でながら言う、もちろん彩さんは全然平気。
忽那「チャンスかもしれませんね」
奏一「何が?」
忽那「あなたの苦痛を和らげるチャンス」
奏一「チャンス?」
忽那「奏一は普通の男同士がどんなものか知りません、レアケースを知った為に間違った知識がいつまでも心の奥で傷を抉ってます。だから、教えてあげますよ」
奏一「え?」
微笑んだ彩さんは、俺の知ってる優しい彩さんではなく、メチャメチャ大人の色気を放った艶やかな笑みを溢していた。
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