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お兄ちゃん相関図模様
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それからの俺は、百目鬼と2人で飲みに行くようになった。
依頼の件を進めながら、百目鬼と昔話しをした。
百目鬼「昔、お前と河川敷で良く話をしたな…、あの時間が俺にとって1番大切な時間だった…」
奏一「……河川敷は…、1番覚えてる…」
百目鬼「そうか…」
嬉しそうに申し訳なさそうに柔らかく笑う百目鬼、あの頃の神さんのように優しい笑顔。
百目鬼の事を、もう一度ゼロから知ろうと思った。
警戒心や許せない気持ちはいきなり無くせはしないが、修二監禁事件の後、俺は百目鬼側の話しを一切聞いてなかった。まぁ、聞いたところでどんな理由があろうとあんな事やっていいわけがない、だけど、聞かなければ前に進めないし、修二のことを本当に理解してやれない気がした。
百目鬼は、2年前ホテルで再会した時、何も変わってないケダモノのままに見えた。まぁ、再会しなかったらしなかったで、むつと華南がチンピラお接触するのは避けられず、修二も巻き込まれたかもしれないと思うと、再会には意味があったんだろうと思えた。
2年…。今日までの間に百目鬼に何があったんだろう、再会した時はまだまだ修二に執着を見せていたのに、今はこんなに穏やかな瞳で修二のことを語る。
むつと華南に取られたからか?それとも修二と和解したから?
彩さんの魔法の言葉が、俺に百目鬼と向き合う勇気になってる。羚凰との触れ合いで、何かを学んだ気がした。そもそも、彩さんの企みだったんだと思う、彩さんは俺を振り向かせるためだけだったら、羚凰はあの場から追い出して俺を口説くべきだ。だけど、彩さんは羚凰が俺に抱きつくよう促し、「チャンスだ」と言った。それってもしかして、気を許しきってない人物と向き合う事を、彩さんは俺にさせたかったんじゃないかな?
いくら忘れようとしても、何も分からないモヤモヤした気持ちのままで忘れることなど出来ない。
今の百目鬼は昔の神さんのように頼れる兄貴で…、修二に危害を加えない…と、信じれそうな気さえしてる。
百目鬼は、修二を諦めたと言った。なら、新しい恋はしてるのだろうか?
俺は一生許されないことをしたと言い続ける百目鬼は、今のどんな時間を過ごしているんだろうか?
もう、修二のことなど忘れて別の人を好きになってればいいと思う気持ちと。
あんな事したんだから、幸せになれる訳ないという許し難い気持ちが入り乱れる。
俺は、百目鬼をどうしたいのだろう?
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忽那「おや、やっぱりバレましたか」
後日、彩さんに百目鬼のことや、向き合うきっかけになったと話したら、彩さんはお茶目に笑った。
奏一「その先生口調。あの状況を利用しようなんてよく考え付きますね」
忽那「奏一は私とは親密過ぎて、その他の受け入れの練習にはなりませんからね」
すると話しを黙って聞いていた羚凰が剥れて恨み口調。
俺を口説くのに平等なようにと、あれから彩さんの家に行くときは必ず羚凰がくっついてくる。
羚凰「俺って利用されたの?俺、奏一さんのこと本気なのに!!」
忽那「利用されたのお陰で、奏一に近づけたろ?私も奏一のことは本気ですから、ライバルなんて作りたくなかったんですよ?でもそれでは告白も出来ないで終わりそうでしたからね」
羚凰「だとしても!一番のライバルって百目鬼じゃん!!奏一さん百目鬼と親密になっちゃったじゃんか!」
羚凰の言葉に驚いた、そんな風に見られてるのか、でも、百目鬼とはちゃんと話しをしてる。百目鬼の言葉を信じるなら、百目鬼はもう、俺に特別な感情はない。…はず。
奏一「考え過ぎだ羚凰」
羚凰「むぅ〜。考えすぎじゃない!奏一さんの魅力的過ぎで、強くてカッコイイのに可愛いし!」
奏一「おい、お前みたいに感じる奴はいないぞ、俺は鬼の特攻隊長様だぞ」
羚凰「奏一さん気づかない?あの人の目、絶対奏一さんに好意持ってるよ、絶対ホモだよ!!」
なんて鼻が効く犬だ…。でも、百目鬼がゲイだとバレたらややこしくならないか?
忽那「羚凰君、人のことより自分のことでしょ?そういう風に取られると考えるのは、自分が相手に劣っていると思ってるからですよ」
羚凰「ッ、認めなくないけど、大人らしさじゃ忽那さんに負けてるし、力じゃ百目鬼に負けるけど、愛情では負けないっすよ!」
隣に座ってた俺をムギュッと抱きしめて吠える羚凰。
しかし、その溢れんばかりの愛情とやらは、同時に別のものも溢れんばかりに大きくしてる。
奏一「愛情がたっぷりあるのは分かるんだが、抱きつくたびに硬くするのやめろよ」
またしても、羚凰の股間はテントを張ってる。
羚凰「だって、奏一さんなんかいい匂いする」
奏一「おい!男の匂い嗅いで喜ぶな!」
羚凰「あー、今の差別だぁ!修二君にだったらそんな言い方しないですよね」
うっ。しまった、男だからっていうのは禁句だった、でも、男物の香水なのは事実だし、こういう場合、俺の使ってる香水を褒められてると思えばいいのか?
羚凰「うなじのとこ甘い匂いする」
奏一「おい!嗅ぎすぎだ!擽ったい!」
羚凰「もしかして、感じた?」
羚凰がいたずらに首に息をフッと吹いた瞬間、ゾクゾクゾクっとしたものが体を走った。
奏一「ンッ…」
思わず漏れた吐息に驚いて、慌てて口を塞いだが、全然手遅れで、俺を抱きしめてた羚凰の股間がグンッと反って俺の体に当たってる子犬が大型犬に変わって、耳元で息が荒くなってやがる。
奏一「…羚凰、一回離れろ」
羚凰「…無理、奏一さんの首にキスしたい」
引き剥がそうとしたけど、結構力強いでやんの。さらに首元でハァハァしながら喋るから、擽ったいのとゾッとするのとでちょっと嫌なこと思い出しそうだ。
羚凰「好き、好きだよ奏一さん、奏一さんが良いって言わなきゃ何もしないだからもう少しこのまま…」
何もしないって言いながら、羚凰の大型犬がグリグリ押し蹴られてるんだけど!
助けて欲しくて彩さんを見たら、彩さんは、俺の体に羚凰が引っ付いて動けないのをいい事に、どこらへん?っていいながらがうなじをあの指で撫でてきた。
奏一「やめッ…ッ…」
彩さんの触り方卑猥!!指先とか背の部分とかで擽るように撫でるから、ゾクゾクして思わず体がビクってなっちまう!
忽那「本当ですね、奏一は首が弱いんですね」
ここ擽ったい?的なノリで俺を撫でる彩さんは、いやらしいタッチで擽るようにしてるのに、顔は涼しくニコニコしてる。
羚凰の言った通り、彩さんはかなり変装のうまい狼だった!
奏一「ちょっ…彩さん…」
忽那「ん?抱っこ私と変わりますか?」
奏一「遊んでないで!」
忽那「遊んでません、スキンシップですよ」
彩さんはニコニコしてるし、羚凰は俺に抱きついてハァハァしてるし!
羚凰「奏一さん、奏一さん…」
お預けにクゥ〜クゥ〜と悲しそうな声を出す興奮状態の羚凰が、許可が下りないからって、ほっぺで俺の肩をすりすりしてきてる。
奏一「羚凰やめろ…、すりすりするな、大きいの擦り付けるな」
羚凰「奏一さん、俺、我慢するから、奏一さんが好きだから我慢する」
そうはいうものの、離れないし、すりすりするし、股間をグリグリしてくる。
全然我慢できてないよ!爆発寸前だよこの子!
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